【経営コンサルタント024】 

2019年1月 2日(水)

新年おめでとうございます。2019年は元号が変わります。何かと新しくなる年ですが、年初から頑張っていきましょう。

さて、前回のコラム「経営コンサルタントのコンサルはあてになるか?1」では、個人経営コンサルタントが自身を売り出す際に乗り越えなければならない、いくつかのハードルがあることをお伝えしました。

ハードル1は「接点を持てるか?」ということでした。何かしらの接点を潜在顧客と持つことで「自身の存在」に気付いてもらう必要があるのです。気付いてもらうためには、ハードル2の「関連性を見出してもらえるか?」が重要になります。

「関連性を見出してもらえるか?」については、私からのアドバイスとして、出版などに大金を投入し、マス媒体を駆使してメッセージ発信するようなことをしないのであれば「業界テーマ」で絞るべきとお伝えしました。

そしてハードル3は「信じてもらえるか?」でした。ハードル2の「関連性」を見出してもらっても、「これは、インチキでは?」「サクラでしょ?」などと軽くあしらわれてしまっては元も子もありませんから。

では早速、スタート。本日は「ハードル4」の説明です。

コンサルティングという無形のパーソナルサービスには形がないので、サービス内容がなかなか見込み客に伝わりません。だからそれをわかるように変換する必要があるのです。例えば、テーマ、時間、回数、料金、進め方などを示すことで無形のパーソナルサービスを少しでも「見える」形に変えることができます。サービスをパッケージ化させることもできるはずです。

ただし、これについてはやり過ぎると一方的に売り手都合のサービスと化してしまうだけなので注意が必要です。

ところで、1回のコンサル料金が20万円だとしたら、あなたにとって「高い」ですか? それとも「安い」ですか?

こういうことを判断するためにも「成果(リターン)が見えるか?」が非常に重要となります。

例えば、日頃からよろず支援拠点のような公的機関をタダで利用している経営者の感覚からすると「1日訪問してくれるだけで20万円とはボッタクリだ!」などという気持ちになるでしょう。「コンサル料金は13~5万円が妥当だ!」と独自の基準を持っているかもしれません。

そのような人でさえも、成果(リターン)が見えていれば、「20万円は安いな!」「20万円くらいなら払うのが当たり前だろ!」などと判断するはずです。それには「払うのは20万円だが、100万円、200万円以上の価値(リターン)がある!」と判断してもらえば良いのです。

そこで「どのようにして、成果(リターン)を見えるようにするか?」ということが大きな課題となります。

これについては、「経営コンサルタントのコンサルはあてになるか?1」に記した通りですが、個人事業主のような経営者が対象(ターゲット)であれば、ネット上に「こんなに儲かりました!」「3カ月後には月商が倍増しました!」などという「顧客の声」を次から次へと見せる方法でもOKかもしれません。

なぜなら、その中の一部の人は、「こんなに儲かりました!」という情報を鵜呑みにするからです。でも「成果(リターン)が見えるか?」については意外と難しいことなのです。

 

次に、これまで述べた5つのハードルに関し、「コンサルタントとして売り出すためには、何をするべきか?」「どうやってお客を連れてくるか?」という点に関し、3名のコンサルタントのアドバイスを紹介します。

経営コンサルタントにコンサルティングサービスを提供し、報酬を得ている「コンサルタントのコンサルタント」からのアドバイスです。

ちなみに、下記に紹介する「コンサルタントのコンサルタント」からのアドバイスは、全て私が万単位のお金を払って入手したものです。タダの情報ではありません。だから注意して読んでみて下さい。

このコンサルタント(A氏)のアドバイスは、一部の専門家を除きインターネットを使って集客できるようになるまでには相当な時間が掛かるという理由から、インターネットに一切頼ることなく、異業種交流会などの場に出向き、次から次へと新しい人と会って、自身を売り込む方法を勧めていました。

具体的には、人と出会った際に、相手を見極め、相手に喋らせ(話を聞いてあげ)、その後自身のことを聞かれたら、身を乗り出して紹介を始めるとのこと。

キモは、別れ際にさりげなく自己紹介シートのような紙を相手に手渡し、自身の存在を知ってもらうようインパクトを与えること。そして後日、「お礼のメール」を送り、メルマガに登録してしまい…後に「よかったらお会いしませんか?」などとアプローチする方法です。

B氏の主張は、コンサルタントはセミナー講師とは似て非なる職業であり、営業スタイルが全く異なるとのこと。だから、セミナー会社に営業するようなことはせずに、まず独自の唯一無二のサービス(コンテンツ)をつくり、それをパッケージング化しなさいと。

パッケージングとは、大学のシラバスのように「1回目は○○」「2回目は●●」とカリキュラム化した上で、例えば「月1回、10回訪問で計300万円」などと料金をあらかじめ明確に提示することです。要するに、わかりにくいコンサルティングサービスをコンテンツ化・パッケージング化することです。

そして、DMなどを使って、経営者をセミナーに誘導し、セミナー当日にクロージングさせるのです。またB氏はビジネス出版をはじめ、WEB、セミナー、本をセットにしたアプローチを勧めていました。

C氏の主張は、「権威」「信じてもらうこと」「セレブ」にまとめることができます。そこでコンサルタントとして売り出す際に勧めていることは、人前で話す(講演する)、本を出す、ニュースレターを発行する、PRとなります。

セミナー講師を務めることや本(本に見える本)を出すことが権威となり、信じてもらえることになるとのこと。権威については、新しく顧客を獲得する時だけではなく彼らを管理していく際にも役立つのです。

また「セレブ」という表現については「有名になれ!」ということであり、「有名なものに乗っかれ!」という意味もあると理解しました。

以上の通り3名のコンサルタントのコンサルタントのアドバイスを紹介しました。

A氏のアドバイスは、人とできるだけ出会って人間関係を作り、出会った相手の悩みなどを探った上で、「私には○○のお手伝いができますが…」と、相手の悩みに合わせた提案をするという方法です。

あらかじめサービスの内容をハッキリと示すのではなく、出会った相手に合わせてカスタマイズしたサービスを後出しするスタイルとなります。

ところがB氏のアドバイスはA氏とは真逆です。サービスの前出しです。よくわからないコンサルティングというサービスを、わかりやすくあらかじめ明示するのです。そして、自身しかやっていないようなサービス(独自コンテンツ)として売り出し、それを出版などの手段を通じて広く周知させた上、興味のある人を集めるという方法です。

C氏のアドバイスについては、「人が自分のところに引き寄せられる状態をつくりなさい」「群れをつくりなさい」ということになります。

 

以上3名のアドバイスに関し、私なりに評価すると、C氏A氏B氏となります。

また、最もアクションを起こしやすく、当初の集客という面で最も現実的なのはA氏のアドバイスです。ただし、フットワークの軽い営業マンのようなアプローチであり、20代、30代の若手には良さそうですが、私のような50歳になる人に向いているかというと難しいかもしれません。

軽い感じで人と関係を築き、相手の様子を見計らって提案するやり方ですが、人によって向き(好き)・不向き(嫌い)があるでしょう。

またB氏のアドバイスは、先に述べた「サービス内容を理解してもらえるか?」という点をクリアするという点においては良いのです。

しかし、B氏のアドバイスは、サービス内容に柔軟性があるA氏のアドバイスと異なり、サービス内容が明確化する一方で硬直化することになります。サービス内容がわかりやすくなりますが、逆に売り手都合の一方的なコンサルティングを案内することになります。

料金をはじめ売り手側の都合で全てを決めるので、一見すると理想のスタイルです。ところが集客面では苦労を強いられるはずです。

これは「俺がルールを決める!」式であり、(一般的に、弱い立場の)個人事業主のような経営者を対象に、ネットを駆使しながら広く周知し、複数名を集めて行う高額塾(グループコンサルティング、○○研究会など)向きとなります。高額塾は今流行りのスタイルであり、詳しい集客ノウハウについては「高額塾のセミナー、受注獲得までの手口は?」にて説明しています。

ところが、少し企業規模の大きい(自身より強い立場の)経営者を集めるコンサルには難しいはずです。なぜなら(唯一無二の?)サービス内容が明確になることは良いのですが、それに関連性を見出し、しかも提案に納得してくれる経営者を広い海(多様な業界)から探し出すためには、出版や新聞広告のようなマス媒体の活用が必須になるからです。

さらにC氏のアドバイスについては「全くその通り」と高く評価したいのですが、ではそのために具体的に何からどう足を踏み出すべきかがハッキリしていません。

まとめると、「基本的にC氏のアドバイスに従うが、初めの一歩の踏み出し方はA氏のアドバイスを参考にし、カタチが見えないコンサルティングサービスを見えるようにするためにB氏のアドバイスの一部を参考にする!」という方法がベストではないでしょうか?

ベストなアプローチは、まず「業界✕テーマ」で絞ること。そして、その業界内で講演やメディアを通じて露出すること。そうすれば「一目置かれた存在」になるので、C氏が主張する「権威」「信じてもらうこと」につながります。またA氏の主張をマネした場合においても成果が何倍にも跳ね上がるし、ペコペコと頭を下げる必要が一切なくなります。

逆に「一目置かれた存在」になる前に、自身の力だけでセミナーを開催しても、一定以上の事業規模を誇る経営者を集めることは容易ではありません。広告媒体を変えたり、キャッチコピーを変えたりなど、時間とお金を掛け続けても遠回りするだけでしょう。

なお、B氏の主張するパッケージ化したメニューを持つことは良いのですが、それを前面に出すのではなく、ご自身のコンサルティングの中の1メニューという位置付けが良いはずです。

 

結局のところ、「経営コンサルタントとして売り出すために何をするべきか?」については、「特別レポート」の中で述べた通り、人によってそれぞれということです。

手持ちの資金、強み、過去の経験などは人によって異なります。目指すべき道も異なります。だから当然ながら、同じ個人経営コンサルタントとはいえ、「攻め方」はそれぞれ異なるのです。

皆を同じやり方で誘導しようとすることに無理があるのです。「こうやれば儲かります!」と「一緒くた」な扱いにはならないはずですから。

やはり結果として、「経営コンサルタントのコンサルはあてになるか?1」と本日のコラムで説明した複数のハードルを、ご自身の手持ちの資金、強み、過去の経験、目指すべき道などを踏まえた上で、どう乗り越えていくべきかをよく検討し、判断するべきなのです。

経営コンサルタントのコンサルトのアドバイスはいかがでしたか? やはり人によって主張が異なります。理由はわかりますか? 次回のコラムは、こちらへ。

蛇足ですが、ご自身のコンサルティングを単品として売ろうとする限り、「成果(リターン)が見えるか?」という課題をクリアすることがとても難しいはずです。それが難しいから、「顧客の声」などを駆使して読み手の感情操作をするようなことが平然と行われているのです。

それにご自身のコンサルティングを単品として売ろうとする限り、どうしてもプロダクトアウト的な商売になります。もちろん成果が見えづらいのです。

そこで私がおすすめするのは「協働」「トータルパッケージ化」です。これについては改めてお知らせします。

1.関口のつぶやき、感じたこと(生産性向上など)