戦略とプロセスを明確化した事業デザイン:
自らに選択肢があることを知りながら「できない」を「できる」に!
【考えるヒント・日々の気づき 001】
2025年 4月 20日(日)
こんにちは、関口です。
ChatGPTをはじめとする生成AIが急速に進化するなか、「自分の仕事がAIに代替されてしまうのでは?」と不安を感じている方も多いのではないでしょうか。私は、先日たまたま視聴した友村さんという方のYouTube動画にヒントをもらいました。
その動画では、「AIに仕事を奪われず、稼ぎを増やしていくための2つのステップ」が語られていました。これからの時代を生き抜くうえで参考になる考え方だと思いましたので、ここでご紹介します。
AIが得意なのは、明確なルールがあって、誰がやっても結果が変わらないような「マニュアル的な仕事」です。だから、定型的なデータ処理や、マニュアルに従って進めるような業務は、今後ますますAIに奪われていくことになるでしょう。
逆に、AIでは代替しにくいのが「属人的な仕事」です。例えば、マネジメントのように状況に応じた判断や人間関係の調整が必要な業務が該当します。
また、顧客の細かなニーズを読み取って動くようなホスピタリティの仕事、ゼロから課題を見つけて解決方法を考えるクリエイティブな仕事も、今のAIには難しい領域です。
つまり、「マネジメント力」「ホスピタリティ」「クリエイティビティ」。この3つのスキルが、AI時代における強力な武器になるとのこと。
まずはステップ1をクリアする必要がありますが、属人的な仕事にシフトできたら、次に求められるのが、「あなた(の会社)じゃないとダメだ」と言われる「ブランド力」とのこと。
ブランディングについては、つい数日前に公開したコラム「ブランド=イメージ戦略?:その誤解が失敗を招く」でも紹介しましたが、ここで言うブランドとは、プラダやナイキのような有名企業の話ではありません。
「あなたの会社じゃなきゃ困る」「この人に頼みたい」と言われる存在になることです。
例えの一つとして友村さんは翻訳会社のことを語っていましたが、翻訳ひとつとっても、単に文字を置き換えるだけの仕事では価格競争に巻き込まれてしまい、生き残りが難しいとのこと。
しかし、イスラム圏で生活したことがある人が、文化的背景を踏まえて、「ああした方がいい」などと翻訳以上の付加価値を提供しながらレストランのメニューを翻訳できれば、それはもはや単なる翻訳ではなく、「集客支援」に近い価値のある仕事になります。
つまり、クライアントの本質的な課題を見抜き、その先まで見据えた提案ができる人こそが、真に「選ばれる人」になるとのことです。
この文脈で非常に重要なのが、「一次情報を持っているかどうか」です。
例えば、ChatGPTはいくら優秀でも、ただのAIなので自ら経験したことがありません。ネットから入手した大量の情報をつなぎ合わせて文章を生成しているだけで、自分の体験に基づいて語ることは一切できません。
「自分自身が体験したこと」「現場で得た知見」こそが、AIとの差別化につながるのです。どれだけ本を読み、知識を蓄えても、それが二次情報・三次情報にとどまっていては、説得力のあるブランドにはならないのです。
だからこそ、「一次情報収集力」を意識的に磨いていくことが、ビジネス界でこれからの時代を生きるための一丁目一番地となるのです。
つまりこれからの時代、本や教材で学べるような知識は、AIによってすぐに代替されてしまいます。だから、資格や知識を「持っている」だけではもの足りず、「体験した上で自分の言葉で語れる」ことが、強力な差別化につながります。
友村さんの言葉を借りれば、「一次情報の収集」がブランドづくりの核心となるのでしょう。その視点を持つことが、AI時代をしなやかに生き抜くための第一歩なのかもしれません。
年間売上10億円規模の中小企業の新規事業向け
勝てる(新規)事業の戦略とマーケティング
「損益構造の見える化」で収益最大化を目指すポイント!