【経営コンサルタント052】 

2021年 9月 26日(日)

こんにちは、関口です。

今回のコラムでお伝えする内容は、独立した経営コンサルタントとして乗り越えるべき課題についてです。また、後半には、タイトルにある通り、売れないコンサルタントを相手にした「なかなかウマい商売」についてお知らせします。

私は、2004年頃から個人のコンサルタントをいろいろ調べ上げてきました。自身もコンサルタントの立場でいろいろなことを試し、多くの成功と失敗を重ねてきました。また、こちらのサービスなどを通じて、個人で独立して頑張っている経営コンサルタントの支援を行ってきました。

そして、いろいろなことがわかったのです。

ひとり社長のコンサルタントとしてやっていく上で乗り越えなければならない課題は実に多くありますが、次に述べる3つ(課題1、課題2、課題3)をクリアすることが非常に重要であると考えています。

なお、これから述べる課題は、「自分の企画」で働く・稼ぐことを前提としています。「他人の企画」に便乗した働き方を選択する場合は、話(アプローチ)が全く異なりますのでご注意ください。

これは、「どこで、誰に対して、どのように勝負するのか?」が曖昧なため、「誰に対して、どのようなコンサルサービスを、どのように提供するのか?」ということを決める、あるいは、絞ることができないということです。結果として、「提供するサービスの内容が幅広く、曖昧なまま」なのです。

よく目にするのは、「専門分野の間口を広げた方が良いだろう!」「この方が立派に見えるだろう!」などと考えたのか、経営戦略、マーケティング戦略、財務戦略、事業承継、M&A、キャッシュフロー経営などと経営用語をあれこれ並べた「何でも屋」を披露しているケースです。

また、「中小企業診断士です」「(〇〇補助金の)認定機関です」などと資格や認定の有無を強調すれば「経営者から依頼が来るのでは?」と甘い期待を抱いていると思われるケースもあります。

これは「伝え方・見せ方が上手くできない」という課題です。「言語化ができない」と表現しても良いでしょう。

独立したひとり社長のコンサルタントとして、「やろうとすること」が自分の頭の中でそれなりに描けていても、それを体系的に整理することが上手くできないのです。あるいは、整理できたとしても、それを第三者に伝えるための表現が上手くないのです。

これができない(コンテンツ化されていない)ために、ホームページに記載すべき文章の表現が思いつかないまま、2カ月、3カ月、半年と時間ばかりが経過してしまったという人を見たことがあります。

また、この課題に関しては過去に、あるコンサルタントの面白いケースがありました。その人は、ヨソ様が主催する講座で学び、そこで入手した資料一式をそのまま自分のコンサルティングのコンテンツとして使っていたのです。しかし、私と出会うまでまるで上手くいかなかったのです。

ヨソ様の企画(パッケージ)をそのまま転用していたので、表面上は「課題1」をクリアしたことになります。しかし、ヨソ様の講座で学んだ内容を伝えようとしていた(マネしていた)にすぎず、販売代理店のような存在になっていたため、そこには「その人らしさ」や「独自性」が全く見られなかったのです。

要は、「自分」という存在をよく理解し、それを活かした上での伝え方・見せ方の工夫を施していなかったということです。

「上手くいった?」というチラシなどの資料一式を他人から高額で入手し、それをマネして使えば、同じように上手くいくほど甘い世界ではないのです。

「課題1」および「課題2」をクリアしても、まだ十分な状態とは言えません。これらができているという前提で次の課題をクリアしなければなりません。それは、書いた通り、「事業(全体)の戦略(プロセス)が弱い・ない」ということになります。

よく見るのは、初期の仮説である「戦略」がないまま、やみくもに施策を打ち出しているケースや、施策がバラバラ、コンセプトに統一感がない、売り手都合の一方通行である…といったケースです。

お伝えした通り、3つの課題をクリアする必要があるのです。

ところで話は変わりますが、この2~3年の間に「なかなか上手い商売をしているな」と言いたくなる人を、若干名ですが目にするようになりました。

それは、個人でやっているコンサルタントの実態をよくわかっていない起業前の人や、起業して3~4年が経過したものの、自分の企画で全く契約を取ることができないまま、さまよい続けているようなコンサルタントを対象にしたなかなか上手いやり方です。

「○○であなたも成功するコンサルタントの仲間入り」「初年度から年収1,000万円超え」などと、よく目にする宣伝文句で「その気」にさせて集客するのです。

私は独立したコンサルタントを個別に支援するようになってから改めて強く認識しているのですが、独立してから2年、3年もの時間が経過しているにも関わらず上に述べた「課題1」すらクリアできていない人が少なくないのです。

例えば、独立した後に、高額塾のような講座に参加したばかりに、「プログを始めてみよう!」「自分の講座をWEB上で販売してみよう!」などと言われ、そのやり方を講座で学び、周囲の参加者に同調するごとく未知のことにチャレンジ。でも、しっかりした戦略や事業設計もないまま、表面的にとりあえずやってみただけ。

当たり前ですが、それでは上手くいくはないのです。そして、「3~6回ほどチャンジして、こりゃダメだ」と諦めた本人は、次の講座を探し求めて(買わされて)いくのです。このように、時間の経過と共に目移りし続けているだけの人も意外といるのです。

このような人は、次に説明する「なかなか上手い商売」に飛びついてしまうかもしれません。その理由は、「自分は何をすべきか?」などと、もう迷うことがなくなるからです。

さて、「なかなか上手い商売」は何かと言うと、「(実証済みの)資料一式をすべてあなたに差し上げます!」というやり方です。「私の知識・ノウハウ・ツールなどを全てお渡しします」と主張し、売り込んでくるのです。

資料一式には、見込み客を集める際に開催するセミナーのチラシがあります。それに、LP(ランディング・ページ)、セミナー当日に使用するPPT資料と各スライドで伝えるべきスクリプト(台本)、事例集、顧客の声など必要なコンテンツ(情報)が全てセットとして提供されるのです。

まさに、コピペコンサル、コピペ版コンサルともいうべきやり方を売り出していることになります。

しかし、資料一式だけを購入するということはできないようです。少なくても50万円以上を払って、高額塾のような講座(集合研修)で学ぶことが条件になっているのです。

とにかく、(本当かどうは別として)「実証済み」「これで年に1億円以上を叩き出した」などという宣伝文句で売ってくるのです。

しかも、集客から契約後のコンサルの提供に至るまでに必要なモノが、一見すると全て(一式)揃っていることもあり、「このチラシを使ってセミナーの参加者を募集し、このPPT資料を使って、台本の通りに話せば俺も集客できる!」「これで売れっ子コンサルになれる!」などと甘い期待を抱く人もいるのです。ところが、現実は大きく異なるのです。

上記の「課題2」で書いた通り、ヨソ様の講座で学んだ内容を伝えようしている(マネしている)にすぎないのです。

「これが実証済みの成功事例です」などいう宣伝文句を信じ、資料からトークの内容まで全てコピペして上手くいくほど、世の中は甘くないのです。

やはり、必要なところは一部マネしたとしても、自分の頭で考えながら、自分のこれまでの経験を活かし、自分の資金力などにあったやり方で、「あなたらしい」メソッドやノウハウを指導する事業を組み立てるべきなのです。

つまり、計100万円以上もの高額を払って、座学(講座)で学んだにすぎない、ほどんど実務としての経験すらないことを、ヨソ様から入手した資料一式を使って表面的にマネしたところで上手くいかないのです。

独立した経営コンサルタント向け「新 特別レポート」

ひとりで活動するコンサルタントを取り巻く市場環境は大きく激変しました!

「社外人材の活用」に関して、今、企業経営者には選択肢が沢山あります。高い料金を払って個人のコンサルタントを活用しなくても、他の選択肢が多数あるからです。

例えば、一流企業に勤務する現役のサラリーマンを「副業人材」として時給3,000円台で使うことができます。この副業人材の活用について知らない中小企業の経営者は、今でも高い料金をコンサルタントに払っているかもしれません。しかし、彼らがそのようなサービスについて認知するようになるのはもう時間の問題です。

このように市場が激変するなか、「選ばれる存在」「選ばれるコンサルタント」にならない限り、他の安価なサービスと同じ土俵で比較されてしまい、いつまで経っても選ばれない…ということに…。

だからこそ、選ばれる条件をよく理解した上、「選ばれる存在」「選ばれるコンサルタント」になるよう、ご自身の事業をよく検討しなければならないのです。

私が作成した特別レポートがあります。レポートの詳細はこちら。

とはいえ、売りつける方は、「なかなか上手いな」と思います。マネタイズという面では「さすがだ!」と唸りたくなります。だって、やることは、自分で作成した資料を超高額で販売し、その内容を複数人(グループ)の前で説明する機会を設けるだけですから。

それを2~3回くらいに分けて行い、講座の参加者一人から少なくても50万円をゲットするのです。一人ひとりの参加者の事業に入りこんで課題を解決するような面倒なことにはせずに、あらかじめ用意した台本の内容を伝えるだけ。

なのに、「この通りにやれば成功する!」とその気させて、多数から高額を集めるのです。

しかも、参加者から搾取するのは講座の参加料だけではないのです。

他にもさすがな仕掛けがあるのです。そのことについては、上記の書籍の中で少し説明していますので、興味があればチェックしてみてください。

地方自治体市場への進出戦略:小さな実績をもとに全国展開を目指す

  • 地元自治体から他の自治体への展開
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  • 独自のストーリー
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