戦略とプロセスを明確化した事業デザイン:
自らに選択肢があることを知りながら「できない」を「できる」に!
【経営コンサルタント048】
2021年 6月 16日(水)
こんにちは、関口です。
本日の内容は「関口のつぶやき」として執筆する予定でしたが、話題が経営コンサルタントに集中してしまったため、結果として「経営コンサルタント」のカテゴリーに分類してコラムとして掲載することにしました。
さて、私は同業者である経営コンサルタントの支援も行っていますが、このサービスを開始する15年以上前から、経営コンサルタントについてさまざまな調査をしてきました。特に、個人で活動している経営コンサルタントを中心に調べてきました。
実は、2000年頃までは、経営コンサルタントという仕事は学歴や経歴が立派な人が行うものだと思っていました。というのも、それまで私が見てきた多くのコンサルタントが、外資系企業のサラリーマンコンサルタントだったからです。つまり、当時の私の考えは、周囲の環境に大きく影響されていたということです。
しかし、現実を知るにつれて、同じ「コンサルタント」といっても実に多様な人々が存在し、働き方もさまざまであることがわかってきました。能力の面でも、大きな差があるのです。実際、「誰でもコンサルタントになれます」と謳い、起業を希望する若者を対象に事業を展開している企業もあります。まさに、今や猫も杓子もコンサルタントを名乗れる時代です。
さらに、15年以上前から変わらないのですが、インターネット上で錯綜する情報を見ると、「こんなに成功しました」「こんなに儲かりました」といった、都合の良い話ばかりが目につきます。こうした情報を見続けていた私は、次第に「何かおかしいぞ?」という懐疑心が強くなり、多数の個別ケースを自分で調べるようになったのです。
ところで、2000年頃までは全く気づいていなかったことですが、個人の経営コンサルタントについて現実を知れば知るほど、意外に感じたことがいくつかありますので、ここで紹介したいと思います。
まず1つ目は、素晴らしいキャリアを持っているにもかかわらず、集客が全くできない人が少なくないという点です。つまり、「コンサルティングのスキル」と「集客スキル」は全く別物だということです。
大手企業で長年働き、十分な収入を得ていたような人が、独立すると、100万円/年すら稼げないケースも少なくありません。これまで企業の「看板」を背負って仕事をしてきた人が、ひとり経営者になった途端、全く稼げなくなるという現実は、本人にとって大変なショックでしょう。中には、自分を見失い「自分探し」を始める人もいます。
今ではその理由がよく理解でき、納得していますが、当初は驚きでした。
集客に関しては、例えばパティシエの世界でも同様です。「美味しいケーキを作る技術」と「集客力」は別のものです。ただし、ケーキの場合は顧客が一口食べればすぐに違いがわかりますが、コンサルティングは無形のサービスです。どの会社も、短期間にあちこちのコンサルタントを比較することはできません。そのため、いくら優れた能力を持っていても、自身を売り込む工夫ができないと、非常に苦労することになります。
2つ目は、1つ目に関連しますが、会社を設立し独立したものの、2年、3年経っても1件も仕事が取れず、コンサルティングとは無関係の仕事で生計を立てている人が少なくないという現実です。生活のためにリスクヘッジ(ライスワーク)が必要なのは確かですが、その厳しさを知れば知るほど、経営コンサルタントとしての道の厳しさを痛感させられました。
さらに、もう一つ付け加えたいのは、私自身の経験から得た話です。それは、集客面も含め、本来のコンサル業務とは一見関係なさそうな部分でも苦労させられるということです。特に、企業の内部に深く入り込んで仕事をする際、抵抗勢力に直面することが多いのです。
例えば、社長からは三顧の礼で迎えられても、クライアント企業の担当者には「コンサルタントが来る」ということが「自分がダメだと評価された」という誤解を招きがちです。その結果、最初からコンサルタントやその業務に対して、非常に排他的で非協力的な態度を取られることがあります。
担当者本人としては、自分の業務を守りたい、あるいは、自分の存在価値を正当化したいという思いが強く働くため、コンサルタントを批判したり、追い出そうとしたりするのです。
このような状況は、一般企業の中途採用でもよく見られる現象です。既存の社員が自分の仕事や立場を守るために、新しく採用された同僚や上司に対して徹底的に批判を浴びせ、精神的に追い詰めて排除しようとするのです。
会社組織に入り込んでいくと、いろいろな出来事に遭遇するのはコンサルタントの立場でも同じです。私が作成した特別レポートの詳細はこちら。
以上が、現実を知るにつれて意外だと感じた3つの点ですが、いかがでしたでしょうか?
他にもいくつかありますが、今回は思いついたことを簡単にまとめてみました。
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