戦略とプロセスを明確化した事業デザイン:
自らに選択肢があることを知りながら「できない」を「できる」に!
【経営コンサルタント044】
2021年 3月 6日(土)
こんにちは、関口です。
今回は「独立して頑張っているコンサルタントの悩みをQ&Aで解決する」という企画の3回目となります。
「コンサルティングは無形のサービスだから、非常にわかりにくい」との理由から「パッケージ化して見えるようにすれば売れるようになる!」と、ある人からアドバイスされました。そして、そのアドバイスに従って、新たに作ったパッケージ型のサービスに変更し、ホームページも改修しました。既存のサービスは止めました。そして、料金、回数、契約期間を明示し、「1回目は○○をやる」「2回目は○○をやる」といった内容を記したメニュー表もつくりました。
ところが、2年、3年と時間が経過しても集客には非常に苦労したまま。実は、このやり方でまともに集客できたことはありません。今では、「独自手法のコンサルサービスをパッケージ化したことが、集客面で大きくマイナスの影響を与えたのでは?」と強く感じるようになりました。
そこで質問です。コンサルサービスのパッケージ化はやるべきでしょうか? どうなのでしょうか?
まずは答えを先にお伝えします。「パッケージ型を用意した方が良いか?」という点については「YES」であり、「NO」でもあります。
なぜなら、ターゲット顧客の規模によってYES/NOが異なるからです。個人事業主のような個人を対象に集客活動を行う場合は「YES」と言えます。パッケージ型にした方が良いのです。特に「1対多」の集合研修型で展開する場合はパッケージ型が必須です。
また、一定以上の資金力のある企業であればOKです。
ところが、個人コンサルタントの立場だと、このやり方で集客しようとすると何かと難しくなります。つまり「NO」ということになります。ただし、「だけ」という表現に注目してください。「NO」とはいえ、完全に否定しているわけではありません。改めて説明しますが、サービスの一つとしてあっても良いのです。
パッケージ化は、諸刃の剣です。独自性の訴求が上手くできれば独自のポジションを確立することができるかもしれないというメリットがある一方で、集客をより難しくする要因になります。需要を喚起しなければならないからです。より詳しい内容については、後ほど説明します。
また、これについても後で詳しく説明しますが、顧客(クライアント)が無意識ながらもコンサルタント側に求めている「価値」は何でしょうか? おそらく、コンテンツそのものではなく、パッケージ化していることでもないはずです。
私は、ご自身のノウハウのコンテンツ化は強く勧めています。しかし、サービスのパッケージ化はやり方を間違えると集客に苦労を強いられるので要注意だと考えています。集客時だけではなく、契約後にサービスを提供する際にもトラブルになりがちです。
詳しいことは後で述べますが、パッケージ化が良い・悪いという議論よりも、むしろターゲット顧客のセグメント化・絞り込みやそれに合致したアプローチなどとセットで検討することが重要です。さもないと、質問にある通り、「2年、3年と時間が経過しても集客には非常に苦労したまま」となってしまうでしょう。
過去のことですが、コンサルタント向けのあるセミナーに参加した際に、私も「コンサルサービスをパッケージ化して案内するべきだ」という話を聞かされました。その日は納得したような気分になりましたが、腑に落ちないままでした。それから2週間くらい経過したとき、「本当のこと」に気づきました。それは…。
…【中略】…
あなたにとっても最も重要なことは「選ばれる存在になること」です。情報過多の時代となった今、経営者にはさまざまな選択肢がある中、選ばれなければなりません。【続く】↓↓↓
さて、ここで少し一般的なコンサルティング会社の営業アプローチについて考えてみましょう。(独立した個人コンサルではなく)少なくても10人以上の社員がいるようなコンサルファームと呼ばれる会社では、一体、どのように顧客を見つけ出しているのか知っていますか?
ヒントは「後出し」です。
多くのコンサル会社では提案営業を通じて仕事を獲得しています。
その前に、「営業をかける会社」がないと何も始まりませんので、先に候補となる会社を探し出すことを行ないます。これについては、ツテを頼って紹介してもらう、セミナーを開催する、レポート(ホワイトペーパー)をダウンロードしてもらう、コンペの情報を聞きつけて参加するなど、さまざま方法があります。そうやって対面(含:オンライン)して話(提案)ができる会社を探し出すのです。
そして、相手の会社の相談に乗りながらいろいろとヒアリングを行った上で、「○○のことならウチにお任せください」などと伝え、提案書を持っていきます。4~5回も提案することになるかもしれないし、少し大きな会社の場合は役員会議でプレゼンすることになるかもしれません。
ケース・バイ・ケースとなりますが、はっきりしていることは「相手の会社に気に入ってもらえるよう、その会社の実態にあわせた提案をする」ということです。カスタマイズしたサービスをコンサルティングとして案内するのです。その準備のために、もし自社の人員だけでは対応できないと判断した場合は、外部のフリーで活動しているコンサルタントを一時的に活用することも検討します。
このようなやり方については、4~5回も提案しても成約に至らないケースも少なくなく、何かと面倒なことも多いのです。でも、運良く契約できれば、仮に最初の契約金額は小さくても、再契約を勝ち取ることでそれなりの料金が取れるようになります。だから相手の会社から「ウン、やりましょう!」と言ってもらうために、提案書を作成するために費やした時間など全く気にならなくなるのです。理由は直ぐに回収できることを見込んでいるから。
これは、質問者が説明した「1回目は○○をやる」「2回目は○○をやる」といったパッケージ型の内容を記したメニューを知らせ、相手に対してYesかNoを問うやり方とは大きく異なります。
独自手法のパッケージ型の場合は、悪い言い方をすれば、売り手都合のサービスを押し付けるスタイルになります。相手の意見を聞いた上で提案を「後出し」するのではなく、先に「ウチのサービスは…」と「先出し」するからです。これでは図星をささない限り、相手に関心を持ってもらうことが難しくなってしまいます。
ビジネス出版→書籍広告の出稿などに大金を投資する手法を利用し、広い大海の中から「私、興味あります」という経営者を探し出すのであればOKですが、それ以外の人には集客が非常に難しくなってしまうのです。
…【後略】…
上記(質問)の詳細なアドバイスにつきましては、【特別レポート】にて全文を紹介しています。
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