【経営コンサルタント043】 

2021年 2月 14日(日)

こんにちは、関口です。

昨年(2020年)11月に掲載した【経営コンサルタント040】のコラムでは、週刊ダイヤモンドの2020年10月31日号に掲載されていた『コンサル激変』というタイトルの特集記事の内容を紹介し、コンサル業界のトレンドを理解する三つの変化についてお知らせしました。

それらは「デジタル化」「実行ニーズの拡大」「人材の質・量の拡大」の三つです。詳しい内容については、『コンサル激減で個人経営コンサルの世界も変わる?』のコラムを読んでみてください。

さて、2021年2月13日号の週刊ダイヤモンドをさっと目を通していたら、10月31日号の続きのような特集記事を見付けました。記事のタイトルは「コンサル新序列」。「コンサル業界を襲う序列激変の波を追う」とのこと。大手のコンサル会社の最新動向について書かれていました。

大手コンサルのことなので、「個人でやっている独立経営コンサルタントにはあまり関係ないのでは?」などと考えてしまう近視眼的な人もいるかと思いますが、実は大手の動向が個人経営コンサルを取り巻く環境の変化を先読みすることに役立つのです。

そこで、まずは記事の内容を紹介しながら大手の話をします。その後、個人経営コンサルを取り巻く今後を読み解きます。

2月13号の特集記事の内容を一言で表すと、コンサルの花形であった戦略系ファームに対する下剋上とも言うべき事態が起きているということ。これは、先に述べた10月31日号の「コンサル激変」という特集記事に指摘されていた3つの変化の中でも最もインパクトの大きい「デジタル化」が進んだ結果として起こっていることです。

下剋上と表現されていたのは、もともと下流と呼ばれるシステムの実装や運用などを担っていたコンサルファームが、戦略立案という上流の領域を担っていた戦略系ファームを脅かす存在になったからです。

週刊ダイヤモンドの記事によると、デジタル化の進展でビジネスのスピードが格段に早くなり、一度立てた「戦略」の賞味期限が短くなっているため、純粋な戦略の価値が薄れつつあるとのこと。その一方で、産業界ではいまDX(デジタルトランスフォーメーション)やIoT、AIなどの視点が最重要視されているため、もともとデジタルやIT領域が強いと言われていた総合系のファームが勢いづいているとのことです。

総合系のコンサルファームが勢いづいているのですが、週刊ダイヤモンドの特集記事には「序列激変が起きるコンサル業界で、いま最も成長しているのが、デジタル化をいち早く強化してきた総合系ファームの雄であるアクセンチュアだ」と書かれていました。

アクセンチュアといえば、アンダーセンコンサルティング時代に私は転職先として選んでいたかもしれない会社です。結局、この会社を選ぶことなく、当時大きく注目されていたGEを選ぶことになりましたが、アクセンチュアについては20年以上も前から知っていました。

前々からよく知っていた会社ですが、ここ6年で社員数が約5,000人から1万5,000人以上と約3倍もの規模になっていることを週刊ダイヤモンドの記事で知って驚くばかりです。しかもコンサル業界において、「しばらくは独走状態が続きそう」とのこと。

でも、なぜ、アクセンチュアがここまで成長しているのでしょうか? その理由として特集記事には3つのポイントが紹介されていました。これらは、今後の個人経営コンサルタントを取り巻く環境を理解するためのヒントになります。

そこで成功している理由として3つのポイントを紹介します。

成長している理由の1点目は、サービスの幅広さとデジタル領域に強いこと、と記事に書かれていました。サービスの幅広さについては、戦略の立案から実行、さらには企業の業務の一部を引き受けるアウトソーシングまで提供するとのこと。アウトソーシングまで引き受けるとは驚きです。

また、非常に興味深いことが書かれていたので、下記にそのまま引用します。

いま企業を取り巻く環境はデジタル化が浸透したことで激変している。従来のように戦略を立てて終了するコンサルでは立ち行かず、実行部分やその先の成果まで求められている。その結果、下流に強い総合系ファームが台頭している。

2点目として指摘された内容は、システムの開発やアウトソーシングなどの部隊を全て内製化していることによるスピードです。柔軟にシステムを修正することが求められる中、外注がメインだと意思の疎通が図りづらいとのこと。スピード感で競争力を生み出しているそうです。

そして3点目は規模の大きさです。記事には「ウェブデザイナーやエクスペリエンス・アーキテクトといった、新しい職種を進んで採用しており、こうした人材の活用がデジタルでのコンサル力の強化にもつながっている」とのこと。

「いま企業を取り巻く環境はデジタル化が浸透したことで激変している」ということは、大手に限らず中小企業も同じです。そして「従来のように戦略を立てて終了するコンサルでは立ち行かず、実行部分やその先の成果まで求められている」という内容についても同様であると私は考えています。

つまり、「純粋なコンサルティングともいえるアドバイスやレポートを提供するだけの従来型のコンサルスタイルは廃れつつあり、今ではその先の成果を出すために必要な実行・代行までも担うことが求められている」と言い換えることができるでしょう。

また、「下流領域を担っていたコンサルファームが、戦略立案という上流の領域で存在感があったファームを脅かすようになってきた」ということは、「下流領域の作業をやる前提でサービスを提供していた業者が、上流のアドバイス(コンサル)業務まで担うようになってくる」と言い換えることができると思います。

ということは、大企業向けと同様に、中小企業向けのコンサルについても上流のアドバイスだけではなく、下流領域も担当できるようにならないと、下流の業者に上流領域の業務を奪われるようになるということ。口先のアドバイスとレポートの提出だけで高額を課金しようとしてきた個人のコンサルタントにとって、今のままでは仕事の獲得がますます厳しくなっていく、と言えるでしょう。

もともと中堅以上の企業向けに行っていた「立派なレポートを作成するが、その後の実行はお任せ!」というスタイルは、特に小さな中小企業向けのコンサルには受けが良くなかったのですが、この傾向がますます強くなってきたと言えます。

「キミ、体裁のいいレポートの作成ならもう要らないよ」「そんなことに時間を割くよりも、実際に手を動かして成果を上げてくれよ!」という中小企業経営者の声が今後はますます強くなっていくことでしょう。

以前、どこかで目にしたコラムに「コンサルタントは代行業者ではない!」などという主張が書かれていました。ご本人の気持ちはわかりますが、その発想では集客に苦労することになるでしょう。アクセンチュアの成長を見ればわかる通りですが、これからはまさに「実行部分やその先の成果まで求められる」のですから。

ハンズオンで作業をやることも前提でコンサルタント業務を引き受けない限り、これからは生き残りが非常に大変になるはずです。

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また、記事には「戦略、あるいはデジタルのどちらかだけではなく、両方の知見を深く理解していないと効果的な提案ができない」というアクセンチュア社員のコメントが掲載されていましたが、中小企業向けのコンサルにおいても全く同じかと思います。

こういう変化を読み解きながら、「今後は誰を対象に、どのようなサービスを、どのように提供するべきか?」ということを今一度、よく検討してみる必要があるのではないでしょうか?

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