戦略とプロセスを明確化した事業デザイン:
自らに選択肢があることを知りながら「できない」を「できる」に!
【関口のつぶやき、感じたこと 072】
2022年 9月 24日(土)
こんにちは、関口です。
1年前に途中まで読んで止めしまった『ダブルハーベスト 勝ち続ける仕組みをつくるAI時代の戦略デザイン』という本を改めてさっと読んでみました。
ちなみに、ハーベスト(harvest)とは「収穫」のことです。だから、ダブルハーベストは二重の収穫という意味になります。
著者は「AIをどのように企業の戦略のなかに組み込んでいくか」が肝心だと主張しています。これは仕事の一部を自動化してコストを削減するというレベルの話ではありません。今、求められていることは、AI活用の戦略デザインとのこと。
これまでブームに乗ってAIを導入したという企業の多くは喧伝されていたほどの成果が出ずに失望しているかもしれません。それはそのはず。既存の業務やタスクをデジタル化・自動化しただけのものではダメなのです。
ただのデジタルシフト(デジタルへの置き換え)ではなく、会社や事業の仕組みそのものを変身させるDXが必要なのです。このことは、こちらのコラムで紹介した冨山さんが2年前のコロナで騒ぎ始めた時に緊急出版された「コロナショック・サバイバル 日本経済復興計画」という本の中でも述べていました。
ダブルハーベストの本には、AIは勝つための手段ではなく、勝ち続けるための仕組みづくりにおいて大いに威力を発揮すると書かれています。そのためにはAIがより賢くなるようなループ構造をつくって回すことになりますが、1つだけでは優位性を保つことができません。
そこで、二重、三重のループをつくって複数の競争優位性を築くことこそが「ハーベスト」の狙いであり、デジタルを駆使して会社を丸ごと進化させるDXの1つの理想形とのことです。
二重、三重のループをつくって競争優位性を築くとのことですが、いちばんわかりやすいのがアマゾンです。以下の説明がありましたのでそのまま紹介します。
売り手がたくさん集まれば買い手を呼び、買い手がたくさん集まればさらに売り手を呼ぶ。このような「相互ネットワーク効果」は、いったん動き出すと好循環がずっと続いて、勝手に成長していく。これにより、売り手・買い手双方のデータ、また、それをつなぐ取引データのすべてが勝手にたまる構造ができており、このデータを使うことでさまざまな最適化を実現することができる。これを「農作物の収穫」になぞらえて「ハーベストループ」と呼ぶ。
このようにアマゾンの例が紹介されていましたが、ポイントはスケールメリットにより規模の経済を享受できることです。アマゾンの場合、他社には簡単には真似できない低価格を実現し、ユーザーの顧客体験を向上させ続けてきたことです。
ダブルハーベストループを回すというのはどういうことか? どういう設計図を描いてストーリーを組み立てていけばいいのかなどについて書かれた本でしたが、「新しい協働の形、エコシステム戦略とは?」というタイトルのコラムの中で紹介した「オーケストレーター」に近いものだなと感じました。
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