戦略とプロセスを明確化した事業デザイン:
自らに選択肢があることを知りながら「できない」を「できる」に!
【マーケティング004】
2017年3月30日(木)
アメリカの大学で学んだ私は当時、Tandy社のパソコンを所有していました。就職したオリンパスの職場では当時、インターネットがないどころか、40名以上で数台のパソコンを共有している状態でした。
私が本格的にEメールを使い始めたのは1996年。アメリカにMBA留学した時でした。
あれから20年以上の年月が経過しましたが、インターネットの登場によって世界は大きく変わりました。次から次に新しい技術が生まれ、メール、ブログ、ツイッター、フェイスブックなど新しいツールが出てきました。今後も新しいツールが続々と出てくることでしょう。
「遅れてはならない!」と多くの人が新しいツールを追いかけていますが、「あれも、これも」と追いかければ追いかけるほど、インターネットマーケィングの世界に翻弄され続けるかもしれません。
ところで、三枝匡さんの著書には、「創って、作って、売る」という商売の基本サイクルをいかに迅速に回すかが企業間における競争に勝利する鍵であるということが書かれています。ビジネス活動はシンプルな形にすると、まさに「創って」「作って」「売る」と大きく3つの役割を担っていることになります。
マーケティングは3つの役割の中でも「売る」という部分を担っており、それをインターネットという「媒体」を活用して行うのが、インターネットマーケティングにすぎません。
マーケティングとは別にインターネットマーケティングという分野があるのではなく、マーケティングの中でもインターネットという媒体を使うという理由からインターネットマーケィングと呼ばれています。
インターネットマーケティングの魅力の1つは「計測可能」ということではないでしょうか?例えば、私は過去に何度も利用したことがありますが、新聞広告を出した場合は、電話注文してきた人に「何を見て当社の製品を知ったのですか?」などと聞き出さない限り、その新聞広告の出稿によって何件の注文が取れたのかがわかりません。
まして、大手企業が好きなマスを対象にしたいわゆる「イメージ広告」を掲載すると、費用対効果は測定のしようがありません。
それがホームページであれば、「どのページが読まれた・読まれない」や「ページごとの滞在時間」などがわかるようになります。メールを配信すれば誰が開封した・しないなどの測定も可能になります。
また「測定可能」に加え、プロセスを自動化できるという点もインターネットマーケティングの魅力です。つまり、顧客の動線を誘導できる点です。
さらに魅力を追加すれば、新聞だと半5段や全3段などと限られたスペースに広告を出すだけでも万単位の金額が必要になりますが、インターネットの広告であればわずか数千円から始められます。小予算でも参戦できるのです。
インターネットマーケティングの世界は、とにかく変化が激しいこともあり、大きな企業よりも、小回りが利き、迅速に意思決定して動ける小企業の方が上手なようです。
インターネットマーケィングの世界は今後も激変していくでしょう?次のコラムは、こちらから!
次回からは、もう少しインターネットマーケィングの世界を紹介します。
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