戦略とプロセスを明確化した事業デザイン:
自らに選択肢があることを知りながら「できない」を「できる」に!
【経営と戦略を考える001】
2025年 4月6日(日)
こんにちは、関口です。
前回のコラムでは、「ネットを使ったレバレッジ集客」についてお伝えしました。限られた時間とエネルギーで最大の成果を得るには、ネット上に自分の“分身”を働かせることがカギだという話でした。
今回は、その続きとも言えるテーマです。キーワードは「7-11-4ルール」。これはGoogleが提唱する、見込み客との信頼関係を築くための接触設計の考え方です。といっても、難しい話ではありません。むしろ、中小企業の経営者にとって、非常に役立つ視点だと思っているので紹介します。
多くの社長が、「人に会えば仕事になる」と考えがちですが、現実には初対面でいきなり仕事につながることは稀です。
むしろ「よく見かける」「何度も情報に触れている」「ちゃんとしていそう」――そう感じてもらえて初めて、“この人に相談してみようかな” “このサービスに申し込んでみようかな”という気持ちが生まれます。
つまり、信頼は偶然ではなく、繰り返し接触する中で“戦略的に”構築されるものです。これを体系的に表したのが、Googleの「7-11-4ルール」なのです。
Googleによると、顧客があなたに信頼を寄せ、購入や相談といったアクションを起こすには以下が必要だとされています。
単に1回会った(接触した)だけでは信頼にはつながらず、“何度も見かけて、いろんな場所で情報に触れて、ある程度の時間を一緒に過ごした感覚”があって、ようやく信頼されるのです。
これは、人間の心理として自然なことです。私たちも、何かを買うときにネットのクチコミを何件も見たり、メーカーの公式ページを確認したり、YouTubeのレビュー動画を見たりしますよね?
これは、情報のシャワーを浴びて“安心”したいからです。あなたの商品やサービスが、どれだけ優れていても、相手がその存在をよく知らなければ、購入には至りません。
7-11-4ルールの中で「4つの接触場所」は、例えば次のように考えられます。
これらを組み合わせることで、「あちこちでよく見かける人(企業、サービス)だな」という認知を生み、信頼関係の種がまかれます。
このルールを実践すれば、いきなりチラシを渡したり、「買いませんか?」と押し売りする必要がなくなります。
信頼関係のベースができていれば、自然と相談が来るようになるのです。「信頼構築は地道な努力」と思われがちですが、7-11-4ルールを意識して情報発信を戦略的に設計すれば、それは十分“仕組み化”できます。
営業にしても、集客にしても、結局は「信頼されること」がすべての出発点です。
その信頼を“偶然”に頼るのではなく、“仕組み”として積み上げる。その考え方として、この「7-11-4ルール」は、極めて実用的です。
あなたの会社の価値や強みは、すでに誰かの役に立つはずです。
その価値が正しく伝わるように、「接触回数」「接触時間」「媒体の多様性」を意識した発信を、今から始めてみてはいかがでしょうか?
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