戦略とプロセスを明確化した事業デザイン:
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【経営コンサルタント037】
2020年9月30日(水)
こんにちは、戦略プロセス経営実践会の関口です。
本日のテーマは「社長はどうやって経営コンサルタントを探し出すのか?」となります。これは以前のコラム・「経営コンサルタントの集客方法1」などの内容と異なり、顧客(見込み客)の視点に立った話となります。
余計な話はさておき、いきなり結論を述べますが、重要なのは「講演・セミナー」「メディア」「書籍」「紹介」となります。これらが、経営者が経営コンサルタントを探し出す、あるいは、コンサルタントに辿り着く際に、主たるキッカケとなるのです。100%断定するつもりはありませんが、私が多数の人から聞き出した限り、一部の例外を除き、殆どの人が「講演・セミナー」「メディア」「書籍」「紹介」のいずれかがキッカケであったことがわかりました。
なお、本日のコラムを読み続ける前に、注意していただきたいことがありますので、あらかじめお伝えしておきます。
それは、私が説明している内容は、一定規模以上の中小企業向けにコンサルティングのサービスを提供する場合を想定していることです。私が執筆した『「40代以降に経営コンサルタントとして独立する: 「自分という商品」を売る起業家の集客と生き残り戦略』の中には詳しく書きましたが、個人事業主や数人程度で運営している小規模事業の経営者向けのコンサルの場合は異なります。この件については、このコラムの最後に改めて述べます。
さて、中小企業の社長の中で、初めからコンサルタント探しを行う人は非常に少ないはずです。彼らは、いきなりコンサルタント探しをするわけではありません。まずは解決しなければならない問題である課題に悩まされることになります。「売上が伸びない!どうしようか?」「コロナの影響もあり市場が縮小していく中、売上は現状維持でも利益を今以上に出すためには何をすべきだろうか?」などと日頃から考えているのです。
ただし、解決しなければならないとはいえ、「顧客から大クレームが入って警察沙汰になった」「社員が業務中に大ケガをした!」といった事故や事件ではないので、緊急性は高くないのです。今日・明日までにアクションを起こす必要はないのです。だから少し時間を掛けながら解決策をあれこれと考えて行動に移すことになるのですが、この過程で何かしらのキッカケがあり、刺激されるかもしれません。そして「おっ、これが良いでは?」と判断すればアクションを起こすことになるのです。
例えば、PRコンサルタントの場合を考えてみましょう。この場合、経営者が「売上が伸びない!どうしようか?」と悩み出すことから始まります。あれこれ情報を収集した結果、「そうだ!ウチもテレビに取り上げてもらえば売上が伸びるのでは?」などと、都合良く考え始めることでしょう。
その後は、PR関連のセミナー、書籍、雑誌記事などが目に留まるようになります。以前なら見過ごしていた情報が目に入るようになるのです。
そのうちに「PR会社」や「プレスリリース」の存在を知るようになり、さらに情報を積極的に取りに行くようになり、無意識ながらも「PRコンサルタント」と「PR会社」のサービスを比較し、検討するようになります。
このように何かしらのキッカケがあり、いくつかのステップを経てから、「この先生(コンサルタント)にお願いしよう!」と決断することが一般的です。その主たるキッカケが「講演・セミナー」「メディア」「書籍」「紹介」のいずれかなのです。こうやって初めの一歩を踏み出し、コンサルタントに辿り着くのです。
ただし、「紹介」については少し特殊なので、「講演・セミナー」「メディア」「書籍」が初めの一歩を踏み出してもらうための3大要因と言えるでしょう。
ここまで読まれた方の中には、「では、広告はどうなのか?」と思われる人がいるはずです。このセクションでも先に結論を述べますが、「コンサル業の場合、広告が契約獲得の直接的なキッカケを担うことはあまりない」ということ。「直接的」と書いたのは「間接的」にはあるからです。
現に、新聞広告をチェックしてみると、経営コンサルタント(会社)が頻繁に出稿する広告では大きく2つのタイプしか目にしません。1つはセミナー案内の広告です。しかも1回ポッキリではなく、5回(日)以上の選択肢があるケースが殆どです。
もう1つは書籍の広告です。書籍広告については、経営コンサルタント本人が出すというよりも、出版社の名で出稿されます。また、経営コンサルタント(会社)の広告を目にするのは日本経済新聞だけ。朝日、読売、毎日、産経などでは、相変わらず健康食品や化粧品などの広告ばかり。経営コンサルタント(会社)の広告を目にすることは殆どありません。
とにかく、「広告」は「講演・セミナー」「メディア」「書籍」の力をより強化にするための手段として活用する方法が良いのです。別の言い方をすれば、広告単体の力だけでは顧客の獲得が難しいのです。
ただし、個人事業主や小規模事業の経営者向けの場合は「広告」、特にネット広告が武器になります。なぜなら、彼らの情報収集の手段がネットに依存しているからです。当然ながら、SNSがキッカケということがよくあります。
さて、ここまでお読みになっていかがでしょうか? もし何か質問があれば、このページの下に設置したフォームにご記入のうえ、連絡ください。
経営コンサルタントが見込み客からお声が掛かるようになるためには、「講演・セミナー」「メディア」「書籍」の3つが主たるキッカケになるということですが、なぜでしょうか?また、経営コンサルタントとして、どうすれば良いのでしょうか?
細かなことは「個人経営コンサルタントの事業戦略:法人を攻めてニッチでNo.1を狙う」の内容によく目を通していただきたいのですが、コンサル(先生)業にはある特徴があります。それは直接的な営業をすればするほど空回りするということ。だから、相手がこちらの存在をさりげなく認識し、(相手から)お願いしてくる流れを作ることがポイントなのです。
でも「売ろう!」「売ろう!」「なんとかしなければ!」という気持ちが強くなればなるほど、直接的な営業になってしまいがちです。ご注意ください。
重要なポイントは、中小企業の経営者がアクションを起こす動線上にあなたの存在感や権威を示すことで、「一目置かれる存在」になれば有利になるということです。
繰り返しますが「一目置かれる存在になる」ことです。皆から「一目置かれる存在になる」必要は全くなく、ある特定の層から一目置かれれば良いのです。
また「講演・セミナー」であれば何でも良いわけではありません。多数が集まる会場で一定の時間話す方が、自社開催で2~3名しかいない小部屋で開催するよりも、明らかに存在感や権威を示すことができるはずです。
さて、先にも述べた通りですが、個人事業主や小規模事業の経営者向けのセグメントに関しては事情が違うのです。いろいろな違いがあるのですが、私は個人事業主や小規模事業向けのセグメントを「何でもありの世界」と表現しています。
詳しいことは「個人経営コンサルタントの事業戦略:法人を攻めてニッチでNo.1を狙う」を読んでいただきたいのですが、「何でもありの世界」なので何でもあるのです。例えば、よく目にするのは「こんなに儲かりました!」という派手な演出です。
また、誰でも今すぐに参入し、カリスマや第一人者を勝手に名乗り出ることもできます。まさに「何でもあり」なのです。
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