【経営コンサルタント028】 

2019年9月 22日(日)

こんにちは、関口です。

数週間前にやってきた台風15号は、千葉県を中心に停電や断水など大きな被害をもたらしました。「また台風がやっている」との予報が出ていましたが、神奈川県は夕方になってから雨が降り出しました。

さて、今回は業務改善コンサルタントについて書き上げる予定でしたが、変更しました。業務改善コンサルタントのかわりに、最近リリースしたばかりの特別レポート『個人経営コンサルタントの事業戦略:法人を攻めてニッチでNo.1を狙う』の一部をこっそり教えることにします。

この特別レポートは「パート1」から「パート8」まで8つのレポートから構成されています。本日お伝えするのは、このレポートの「パート8」の一部です。「パート8」は、他のパートと異なりO&A形式でお伝えしています。7つのQ&Aから構成されています。

本日は「パート8」の計7つのQ&Aの中から最初の2つを紹介します。

Q1:どのような経営コンサルティングのスタイルを築くのが最も理想的なのでしょうか?

これについては、経営コンサルタントがご自身の「理想の姿」をどう描くか次第です。ケース・バイ・ケースということになりますが、事業を上手に運営するために注意を払うべきポイントは大きく2つあります。「新規獲得のコスト&時間」と「LTV(生涯価値)」です。

当たり前ですが、理想は、時間を掛けることなく、低いコストで新規の顧客を獲得し、LTVの高い顧客を多く持つことです。しかもリスクを分散させながら…。

Q2理想のスタイルを築き上げるためのポイントについて、もう少し具体的に教えてくれませんか? また、経営コンサルタントとして自身の事業戦略を検討する際に、この特別レポートに補足すべき情報があれば、併せて教えてくれませんか?

はい、いくつかあります。

独立した経営コンサルタントとしてご自身の事業の戦略を検討する際には、売上構成、時間(スケジュール)、リスクの分散、獲得の難易、効率性、LTV、機会損失、運営スタイル、時間軸などについても同時に考える必要があります。

つまり、複合的に考えた上で、あなたにとって「ベストな選択肢」「ベストな可能性」を探るべきなのです。

 

これから述べる内容は、ご自身の戦略を検討する際に、よく頭に入れておいた方が良いことです。よく目を通しておいてください。

 例えば、月の売上90万円の経営コンサルティング事業を目指すとします。年間売上は1,080万円となり、1,000万円の大台を超えます。

この目標は、月に30万円を払ってくれる顧客を3社見つけ出せば達成できます。30万円X3社=90万円だからです。3社であれば各社1~2回/月の訪問でも時間(スケジュール)の調整には問題ないでしょう。

しかし、今月に1社、来月にまた1社と契約が終了するタイミングが重なると、あっという間に売上が1/3に激減します。少ない数の顧客に頼っている限り、1社を失うだけでも売上全体は大きくマイナスの影響を受けます。これでは、売上構成の面で事業リスクが高いと言えるでしょう。

また、月に30万円を払ってくれる顧客を探し出すことは、月に5万円、7万円の契約案件と比べると遥かに難しい。しかも費用が掛かります。

一方、小さな会社を相手に平均して月に4万円の契約案件を獲得する事業を組み立てると仮定すると、月に90万円以上を売り上げるためには23社も見つけ出さなければなりません。月1回1~2時間の訪問だとしても、23社もあるとスケジュールの調整が大変です。

遠方の顧客を訪問すれば、移動に時間が掛かります。距離は大したことなくても、電車が1時間に1本しかない場所にある顧客を訪問する場合は、待ち時間ばかりが増えます。顧客(訪問先)が遠方にあると1日に1社が限界です。このように顧客が分散していると時間(スケジュール)の調整が難しくなります。

しかし、顧客が地元に集中していれば、午前中に1社、午後に2社と時間差で1日に2社、3社、と訪問することが可能です。効率的に訪問することが可能になるのです。

他にも良い点があります。顧客数が多ければ、1社、2社との契約が終わっても、リスクが分散されているので売上全体に対する影響は限定的です。

ところで、「90万円以上を得るためには、4万円の契約を23社から獲得する方法よりも、月30万円の契約の方がわずか3社で済むので良いのではないか?」と考える人が少なくないのです。一見するとその通りですが、月30万円の契約となると顧客の獲得がかなり難しいのです。一定以上の規模を誇る企業に対象が限られるからです。集客するための投資が必要になります。

月に4万円であれば、美容院、エステ、小売店舗などをはじめ、地元の零細事業者の殆どがなんとか工面できる金額です。だから限られた地域(商圏)から複数(多数)の契約を獲得することも可能です。しかし月30万円の契約となると、顧客の獲得がより困難になります。なぜなら中小企業が公的機関の経営支援サービスを利用すれば、専門家に事務所まで来てもらう場合でも負担は1回当たり最大3万円ほどで済みますから。

月に30万円? これは大企業には安いコンサルティング料金ですが、売上10億円程度の中小企業にはかなり高いと感じるのです。そのために、コンサルタントはターゲットの地域を広げなければなりません。対象を全国に広げない限り、顧客の獲得がかなり難しくなるのです。

ちなみに、獲得が難しい月1回の訪問で30万円の案件を狙い続け、仕事がないまま時間を過ごすことは機会損失につながります。仕事がなければ売上がないままです。月1回の訪問で30万円の仕事は魅力的かもしれませんが、10日間仕事がなければ売上はゼロ。単価は4万円の仕事でも1日1社を訪問すれば、10日後には40万円に達するのです。高い単価の案件を狙い続け、何も仕事がないまま3カ月、4カ月と経過すれば、生活費だけでもあっという間に100万円を使ってしまうでしょう。そこで「これではマズイ!」と広告に資金を投入し始めると、今度は1件も獲得できないまま、投入した資金をすべて失ってしまうかもしれません。

このように、売上構成、時間(スケジュール)、リスクの分散、獲得の難易、効率性、…をよく理解しておくべきなのです。

追加しましょう。

平均すると1社とはどのくらいの期間、契約が続くのでしょうか? 単価が高く、長く続けば生涯価値(LTV)が高くなります。しかし、単価が高くてもLTVが低ければ、何度も繰り返し顧客を獲得し続けなければなりません。繰り返し顧客を獲得するための仕組みが必要になります。しかも、そのような新規顧客の獲得には何かと高いコストが掛かります。

また「時間軸」という概念の理解が重要です。なぜなら4万円とはいえ、いきなり23社の獲得ができるわけではないからです。運良く初月に2社と契約できたとしても、売上は8万円にすぎません。生活費として不足する分は貯金を取り崩すことになるのでしょうか? また、どのくらいのペースで23社を獲得するのでしょうか? こういうことをあらかじめ想定した上でキャシュフローを管理しなければなりません。

 

さらに追加しましょう。ここまではすべて顧客先を訪問することを前提にした話でした。「1対1」のコンサルティングの話でした。しかし、顧客に「来てもらう!」という運営スタイルも可能なのです。それに「1対N(多数)」の方法もあります。

同じことを皆で学ぶ「勉強会」「研究会」のような場であれば「1対N(多数)」の運営スタイルが可能ですが、本来、守秘義務を伴うはずのコンサルティングを「1対N(多数)」で行うことはちょっとおかしいのです。でも、「勉強会」「研修会」などとは表現せずに、「グループコンサルティング」などと「コンサルティング」の表現が使われているのが実態です。

このようなスタイルで個人事業主や売上規模で1~2億円までの経営者を対象に、効率的に「1対N(多数)」で運営することも可能です。だだし、顧客の事業規模が大きいと、「1対N(多数)」の運営は個人コンサルタントの身分として、かなり難しくなります。だから、現実として個人事業主のような人ばかりが対象となるのです。

特別レポート『個人経営コンサルタントの事業戦略:法人を攻めてニッチでNo.1を狙う』は、こちらから登録できます

以上、長くなりましたが、これまで述べたようなことを踏まえた上で、経営コンサルタントとしてご自身の事業の戦略を検討しましょう。

徹底的によく検討すれば、遠回りする可能性が低くなり、後に300万円、500万円、700万円という大金を失わずに済むはずです。

遠回りしてしまう人が多いのは、戦略が曖昧なまま「ツールありき」「戦術ありき」になってしまうからです。いつまでも試行錯誤が続いてしまうからです。

だから、「ブログは書いた方がいいかな?」「やはり出版して…」などと「ツールありき」「戦術ありき」の発想になるのではなく、先にご自身の事業の戦略をかなり真剣に、少し時間を掛けてでも考える必要があるのです。その上で、「何をするべきか?」を決めるのです。

あなたは、地元の零細企業に特化した経営コンサルティングの事業を展開するのであれば、100万円単位の資金を投入して出版する必要あると思いますか? しかも、出版だけでは上手くいかないので、新聞広告にも書籍広告の投資をすることになるのですよ。

独立した経営コンサルタント向け特別動画

個人がコンサルタントとして企業から高い料金で仕事を獲得することが難しくなりつつあります。その理由は独立したコンサルタントの市場環境が大きく激変したからです。

「社外人材の活用」に関して、今、経営者には選択肢が沢山あります。高い料金を払って個人のコンサルタントを活用しなくても、他の選択肢が多数あるのです。

例えば、一流企業に勤務する現役のサラリーマンを「副業人材」として時給2~3,000円台で使うことができます。この副業人材の活用について知らない中小企業の経営者は、今でも高い料金をコンサルタントに払っているかもしれません。しかし、これは時間の問題です。

このように市場が激変するなか、「選ばれる存在」「選ばれるコンサルタント」にならない限り、他の安価なサービスと同じ土俵で比較されてしまい、いつまで経っても選ばれない…ということに…。

だからこそ、選ばれる条件をよく理解した上、「選ばれる存在」「選ばれるコンサルタント」になるよう、ご自身の事業をよく検討しなければならないのです。 

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