【経営コンサルタント026】 

2019年7月 12日(金)

こんにちは、関口です。

実は私、この4月に40代以降に経営コンサルタントとして独立する: 「自分という商品」を売る起業家の集客と生き残り戦略』という電子書籍をアマゾンから出版しました。それを読んだと思われる人から質問がありました。

質問をそのまま紹介するわけにはいきませんが、本日はその人に回答した内容と同じようなことをお伝えします。

質問の内容は、コンサルティング、セミナー、相談、研修などの用語を「どう使い分けるべきか?」ということでした。というのも、その人にはある悩み(というか不信感)があり、そのような質問をしてきたのです。その人の悩み(不信感)については、いろいろと配慮しなければならないので、この場で紹介するわけにはいきません。

その質問に対する私からの回答は、「相手(クライアント)が何に価値を見い出しているか?」を見極めるべきとのこと。つまり、ターゲットとなる顧客の価値観に合せて用語を選ぶ(使い分ける)方法がベストということです。「相手が何に価値を見い出しているかによって、コンサルティング、セミナー、相談、研修などの用語を使い分けるべき」なのです。

なぜなら、質問者のようにいくら自身が「コンサルティングは、研修と似て非なるものである」「コンサルティングは、研修と異なり、大きな価値がある」などと考えていても、クライアントとなる見込み客が全くそのように考えていないケースが多々あるからです。

意外と思われるかもしれませんが、世の中には、コンサルティングを「単なる相談」と考えている人が少なくないようです。

企業に深く入り込み、新しいなんとかシステムなどを構築する支援がコンサルティングである一方、会議室の中で2時間ほど過ごすことを繰り返す行為に対しては、コンサルというよりも、むしろ「相談」と考えている人がいるのです。

そういう人にサービスを提供しても、「感謝のしるしとして1,000円の手土産でも渡せば十分では?」などと考えるかもしれません。特に、公的機関が提供する無料のサービスをよく利用したことがある人の場合は、相談(コンサルティング)に金を払うという発想がハナからないかもしれません。ハローワークの窓口に出向く感覚で第三者にお願いごとをするからです。

また、私が経験したことですが、社長と事業部長の2人に実施したコンサルティングについては、「2人しか恩恵を受けていない」との理由から、あまり価値を見い出してくれませんでした。ところが、80人の全営業マンを前に開催した研修については「80人もの当社営業マンが恩恵を受けた」と高く評価してくれました。

つまり、「社内で2人しか恩恵を受けなかったコンサルティング」よりも「80人の営業マンの前で開催した研修」の方が、「高い料金を払う価値がある」と、その経営者は判断したのです。「いくら払う価値があるか?」という判断基準が、「自社からの参加人数」だったのです。こういうケースは、よくあることです。

つまり、何に価値を見い出すかは、「クライアントとなるお客さんがどう考えているのか?」次第ということ。

だから、私に質問してきた人のように、コンサルタント自身が「コンサルティングは、研修と異なり、大きな価値がある」と考えていても、相手が同じように考えていないことが多々あるわけです。

それでもご自身の価値観に沿って業務を進めようとする場合は、お客さんになりうる見込み客に対して「価値観を変えてもらう」必要があります。「コンサルティングは、研修と異なり、大きな価値がある」と考えを改めてもらう「説得のプロセス」が必要です。

でも、それは意外とコストや時間の掛かることです。だから、「ターゲット顧客の価値観に合せて用語を選ぶ方法がベストである」と、私は回答したのです。

ところで、個人的には、1対1(1社対1社)で行うコンサルティングは非常に価値があると考えています。対面する・しないは別に、双方向でコミュニケーションを図りながら1社に特化した「アドバイス」を提供する…そういうコンサルティングには価値があるはずです。というか、これが本来のコンサルティングではないでしょうか?

ところが、現実には電子書籍の中でも述べたのですが、「1対多数」の状態で進める方法があります。いわゆる研修と同じにも関わらず、呼び方を「グループコンサルティング」などと改め、個別コンサルティング並の高い価格が設定されているケースが少なくありません。

しかし、現実問題として、「グループコンサルティング」などと表現しても響かない人にはまるで響かないようです。そういう人には、「それって研修と同じでしょ!」「なのに、なぜ、こんなに料金が高いの?」などと軽くあしらわれてしまうことでしょう。

その一方で「グループコンサルティング」という表現に魅了されて、高い価値を見い出す人もいます。その理由は、そのように考えるように仕掛けられたからです。そのような人に対しては、高額な価格設定が可能になるのです。

少しハッキリ申し上げると、「コンサルティングは研修よりも遥かに価値がある!」と教え込まれた状態で、「グループコンサルティング」を案内されると、一般の研修よりも何倍も高い料金を目にしても「グループコンサルティング」を申し込むことに対して違和感がなくなります。

もう少しわかりやすく申し上げると、グループコンサルティングの本当の価値とは別に、「あなた自身」が「グループコンサルティングには価値がある!」と教え込まれ、そう考えるようになれば、ご自身の目の前にとても価格が高いグループコンサルティングが案内されても抵抗感はないはずです。

さらに追加して、ハッキリと現実を申し上げると、あなたは、(ある人から)あなたへの助言として「コンサルティングは研修よりも遥かに価値がある!」と教えられたはずです。

ところが、本当は、(ある人が主催する)グループコンサルティングについて(あなたに)価値を見い出してもらうためのアドバイスだった、ということがあるのです。あなたへの助言ではなかったのです。「あなたのためのアドバイス」ではなく「あなを誘導する(説得する)ための誘い水」だったということです。

だから、同じようにあなたが「グループコンサルティング」を表面的に真似して集客しようとしても、上手くいかないはずです。理由はおわかりですね? 

あなた自身が「グループコンサルティングには価値がある!」と、その気にさせられたのと同じ「説得のプロセス」を相手に提供することを忘れているからです。

 

そこで、本日の冒頭の質問に戻りますが、本当のポイントは言葉の使い方ではないんです。コンサルティング、セミナー、相談、研修などの用語の使い分けの問題ではないのです。

 「コンサルティングは、研修と異なり、大きな価値がある」

実はこれ、あなたへの貴重なアドバイスだったのではなく、あなたに高価格のコンサルティングに対する抵抗感を払拭してもらい、あなたに(グループコンサルティングを)申し込んでもらうための「筋書き」だったというケースがよくあるのです。

個人事業主向けのサービスを提供する者の中には、このような巧みな演出を行っている者がいるのです。

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