【関口のつぶやき、感じたこと 088】 

2023年 12月 16日(土

  • キャッシュアウト
  • 顧客の明確化
  • 潜在市場規模
  • 初めの一歩の踏み出し
  • キャッシュの回収

こんにちは、関口です。

中小企業が新しい事業を立ち上げる際は、将来の可能性とリスクを適切に評価することが不可欠です。そこで、今回のコラムでは、新規事業の立ち上げ前に理解しておくべき重要なポイントだと私が考えていることを以下の通り5つ紹介します。

1. 最初はキャッシュが出ていくこを認識する

事業の立ち上げにおいて最初に認識すべきことは、キャッシュが流出(キャッシュアウト)するということです。先にカネが出ていくことになるのです。いきなりカネが入ってくることはありません。

立ち上げ前の企画立案、準備などは不可欠なことであり、これらを実行に移していくに際し、自社に力がなければ外部の力を借りることになります。当然ながらコストが掛かります。

また、立ち上げ後は、広告や集客のための資金が必要となることが多いですが、これらの費用も立ち上げ前から予算に盛り込んでおく必要があります。計画的な資金の流れ(キャッシュフロー)を理解し、適切な予算編成を行うことが肝要なのです。

2.顧客は一体、誰か?また、彼らはどのような価値を見いだしているか理解する

顧客あっての商売となりますが、そもそもどのような人が顧客になってくれるのでしょうか?これを具体的に描く必要があります。「高齢者」とか「中小企業経営者」などという表現ではあまりにも抽象的なのです。

また、顧客のニーズや価値観を理解することが不可欠です。顧客は一体、あなたの商品・サービスに対して、どのような価値を見いだしているのかを探ることは、商品やサービスの開発、マーケティング戦略を策定する上での基本的なステップとなります。そこで、顧客との対話やフィードバックを通じて、彼らの課題や要望を把握し、それに応じた提案を行うことは、競争力のある魅力的な商品やサービスを創造するための重要な手段となります。さらに、顧客志向のアプローチを通して、ニーズを満たす価値提供ができるよう、常に顧客との接点を持ち続けることです。

 

3. 市場にはどのくらいの可能性(潜在市場規模)があるのか?

新規事業を立ち上げる際には、市場規模をざっくりと把握することが不可欠です。市場が十分に大きいかどうか、どの程度の競争があるかを把握することは、事業の成長戦略や進出計画を立てる上で重要です。例えば、扱っている商品カテゴリーの市場規模はそれなりにあったとしても、代理店契約で販売エリアに制約があるような場合は、潜在市場規模が限られることになります。さらに、成長性や市場のトレンドを的確に捉えることは、事業戦略を成功させるために必要な重要な要素です。

4. 初めの一歩をどう踏み出すべきか?その後はどう広げていくのか?

事業をスタートさせる際に、最初の一歩をどのように踏み出すのでしょうか? つまり、最初の顧客は、どこで、どのように獲得するのでしょうか? また、その後のステップはどうするのでしょうか? 例えば、最初は社員に顧客を紹介してもらうという方法を最初に採用するかもしれません。しかし、少し時間が経つとすぐに限界に達してしまうはずです。その次はどのように展開していくのでしょうか?

こういったことをあらかじめ検討しておくべきです。

5. 先に出ていったキャッシュを、どのタイミングに、どう回収していくのか?

事業を立ち上げると、投資として出費されたキャッシュが必ずしもすぐに戻ってくるわけではありません。広告に大金を投入したものの、それが全く売上につながらないことは多々あることです。これは広告に手を出さなければ、失わずに済んだ金です。

そこで、資金回収のスケジュールや手段を明確にし、適切なタイミングで資金を回収することを予め計画しておくことは、事業の持続的な成長に不可欠です。現金フローの管理とキャッシュフローの最適化は、事業の健全性を維持するための重要な要素なのです。

以上となりますが、これら5つのポイントをよく理解し、事業をスムーズに立ち上げ、成長させるための基盤を築くことが、中小企業の成功につながるでしょう。

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