戦略とプロセスを明確化した事業デザイン:
自らに選択肢があることを知りながら「できない」を「できる」に!
【関口のつぶやき、感じたこと 081】
2023年 7月 10日(月)
こんにちは、関口です。
過去に私は「中小企業が新規事業を開始する際に避けるべきポイント」というタイトルで、中小企業によく見られる問題点を指摘しました。具体的には、以下のような点について問題として取り上げました。
また、私は転職回数が多く、さまざまな立場で多くの企業や団体の支援に関わった経験があります。大手外資系や一般の民間企業とは異なる発想をする公益法人の仕事にも関わった経験があります。このような多様な経験から、外部人材の活用において成功する会社とそうでない会社の大きな違いに気づきました。
そこで今回は、中小企業にフォーカスしますが、外部人材を効果的に活用することができる中小企業とそうでない企業の特徴について紹介します。
まず、外部人材を上手に活用する中小企業の特徴を挙げると、以下のような要素があると考えています。
1.経験とノウハウ
外部人材の活用経験が複数回あり、適切なノウハウを持っています。
2.柔軟な組織文化
外部人材から新たなアイデアや専門知識を積極的に取り入れようとする柔軟でオープンな組織文化があります。
3.円滑な内部コミュニケーションと確立された情報共有・タスク管理
内部のコミュニケーションが円滑であり、さらに情報共有やタスク管理の方法が確立されています。
4.適切なリーダーシップ
外部人材の存在を認め、その能力や専門知識を最大限に活かそうとするリーダーシップを持っています。
5.外部人材の明確な役割と目標設定に基づく効果的なタスク割り当て
外部人材に期待する役割や目標が描けており、効果的なタスクの割り当てを行うことができます。
一方、外部人材の活用が上手くいっていない企業では、以下のような課題が見られます。
1. 経験不足
外部人材の活用に関する経験が浅く、効果的な方法を見つけられていない。特にダメな場合は、そもそも活用方法について殆ど検討すらなされていない(準備していない)こともあります。外部人材の活用について、「見切り発車」の状態ということです。取引先の銀行などにすすめられるまま、受身の姿勢で外部人材の募集をする企業によく見られます。
2. コミュニケーションの壁
内部のコミュニケーションが円滑に行われておらず、外部人材との情報共有やコミュニケーションの方法が確立されていないことがあります。また、一部の中小企業においては、職場仲間が家族のように気の知れた関係であり、阿吽の呼吸で仕事が進められています。そのため、資料の作成を行うこともなく、何となく物事が決まって進んでいくのです。このため、同じ場に居合わせない外部人材には状況を把握することが困難なのです。
3. リーダーシップの欠如
リーダーが外部人材の活用をあまり重要視しておらず、彼らの能力や意見を活かしきれないのです。
4. 役割の明確化不足
外部人材に対する役割や目標が何も定義されておらず、何について、どのように関わったら良いのかわからないのです。
5. 信頼関係の不足
協力的な雰囲気が築かれていないのです。情報や意見の共有が制限され(意見を言われることを拒み)、効果的なチームワークが構築されていないのです。
以上が外部人材を上手に活用する中小企業とそうではない企業の特徴と課題の一部です。これらの要素を踏まえ、中小企業が外部人材を活用し、競争力を高めるためには、以下の要点に注意する必要があると思います。
外部人材の活用を検討する際は、これらの要素が重要となるのではないでしょうか。
最後に追加となりますが、中小企業で外部人材を効果的に活用できる会社は、例えば「●●さんが●日から当初の〇〇として‥‥」といった形で、全社員の前で外部人材を紹介するような取り組みを行います。このような会社では、外部人材と一般社員との間のコミュニケーションも頻繁にあります。
一方で、上手く活用できていない会社は、上層部の一部の人たちだけで内密に進めることが多く、社員の間には不信感が広がることがよくあります。
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