【関口のつぶやき、感じたこと 075】 

2023年 1月 14日(土

  • 外部人材
  • リモート支援
  • オンライン会議

こんにちは、関口です。

2020年に始まったコロナ騒動からちょうど3年が経過。この間に私たちの働き方は大きく変わりました。国を挙げて企業にリモートワークを推進するようになった結果、今では大企業はもちろんのことですが、中小企業の日常業務においてもオンライン会議を行うことがごく普通のこととなりました。取引先との商談においても、30分もあれば移動できるにも関わらず、敢えて訪問することなくオンライン会議で済ませるスタイルがすっかり定着しました。

営業活動についてもアプローチが変わりました。オンライン化が進んだ結果、移動時間が削減できるようになりました。

では、コンサルタントのような外部人材がリモートで(企業を)支援する場合はどうでしょうか?

実は、働き方が大きく変わっていく中、外部人材との関わり方も大きく変わっていくことを見越した私は、「果たして、外部人材がリモートで遠方の中小企業を支援することができるのか?」ということを検証する目的もあり、この2年くらいの間、いろいろと試してみました。

なお、コンサルタントのような外部人材がリモートで支援する場合、どの段階においてリモート支援に切り替えるかによって、上手くいく・いかないが異なります。そこで私は3つの段階に分けて考えてみました。

1つ目として、はじめの段階から「いきなりリモート」で支援するケースがあります。2つ目は、最初に対面で支援をし、ある程度慣れてきた段階でリモートに切り替える方法です。3つ目は、対面で支援を行い、人間関係が一定のレベルまで構築された上でリモート支援に変えるという方法です。

2020年から一気に普及したリモートワークについて、多くの企業では、職場の人間関係が構築された上でリモートに切り替えました。そんな中、外部人材が企業に対して、1回も対面することなく初回からリモートで支援する、あるいは、1~2回対面するだけで外部人材としてリモートで企業を支援することは、可能なのでしょうか? 上手くいくのでしょうか?

上述した3つの段階の中でも1番目の「いきなりリモート」で支援するケースについて、いろいろと試した結果、見えてきたことがあります。仲介会社を通じて遠方にある企業の募集案件に応募し、実際に業務を行ってみた結果、いろいろなことがわかってきたのです。

3つの側面が大きく影響する

私は、外部人材による「いきなりリモート」の支援が上手くいくか、あるいは、いかないについて、以下に示した3つの側面から検討する必要があると考えています。つまり、次の3つの側面が大きく影響するということです。

  • 依頼する企業
  • 依頼される外部人材
  • 業務の特性

この3つの側面に注意を払うことで、外部人材による「いきなりリモート」の支援が上手くいくのか、あるいは、いかないのかがある程度見えると考えています。

ちなみに、最もうまく上手くいくのは、次の条件が揃ったケースだと考えています。

  • 依頼する企業:外部人材に依頼する業務の要件を明確にしている。
  • 依頼される外部人材:指示なしで主体的に動くことができる。
  • 業務の特性:日常業務との切り離しが容易で、下請け的&作業代行的である。

上記の条件を満たしているケースについては外部人材による「いきなりリモート」の支援でも上手くいきやすいのです。

ちなみに、上手くいきやすい業務には、(実際に私がやったわけではありませんが)動画編集、ホームページ製作、販売代理などが該当すると考えています。これらについては、日常業務との切り離しが容易です。しかも、下請け的&作業代行的です。だから、このような業務については、ランサーズのようなクラウトソーシングの案件にはピッタリだと考えています。何かとスムーズに進めやすいはずです。ただし、当たり前ですが、外部人材の仕事の成果に対する評価は企業によって異なることになります。

「いきなりリモート」で上手くいかない理由は?

次に、「いきなりリモート」の支援で上手くいかない場合について考えてみます。なぜ、上手くいかないのでしょうか? その理由はいろいろありますが、一言で表現すると、「依頼する企業」と「依頼される外部人材」の「ボタンの掛け違い」だと考えています。

私の経験上、依頼する企業側が、リモートで、どのように支援してもらうつもりなのかよく見えていなかった(要件の定義ができていなかった)ことが一つの大きな要因だと考えています。これに関して、企業側は会社や事業の課題を明示することができても、そこに外部人材という個人にどのように業務に関わってもらうのかが曖昧なケースが目立つのです。

その結果、実際に業務を始めてみたら「実は(企業側が)単発のアドバイスを欲していただけだった」「答え(解決策)を求めているだけだった」などということがありました。

企業側は「課題を解決したい」という思いで外部人材の募集案件を出したのでしょうが、「外部人材にどのようにリモートで支援してもらうのか」「どのように関わってもらうのか」ということを検討していなかったケースが意外にも多いのです。過去の経験値がないため、イメージすることができないまま「無料で募集案件が出せるのなら、やってみようか」と安易な気持ちで経営者が依頼したと思われるケースが意外と多いと考えています。

業務の特性が悪くでも上手くいくケースとは?

ところで、先に、動画編集、ホームページ製作、販売代理といった日常業務との切り離しが容易で、かつ下請け的&作業代行的の場合は「いきなりリモート」の外部支援でも上手くいくとお伝えしましたが、業務の特性がこれらに該当しない場合でも上手くいくケースがあるのです。

つまり、業務の特性が上に書いた条件に合致してなくても上手くいくのです。それは、企業側が外部人材を信頼している・お任せしているような場合です。逆に、企業側が細かく管理しようとすると上手くいかないのです。

ということは、企業側と外部人材側との間でいかに早期に信頼関係を構築することかできるかどうかがポイントになるのです。

とにかく、外部人材による「いきなりリモート」での支援については、動画編集のように日常業務との切り離しが可能で、かつ下請け的&作業代行的ではないケースにおいては、意外と難しい面が多々あるのです。

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