戦略とプロセスを明確化した事業デザイン:
自らに選択肢があることを知りながら「できない」を「できる」に!
【関口のつぶやき、感じたこと 067】
2022年 7月 31日(日)
こんにちは、関口です。
「誰に、何を提案し、どのような価値を創るのか」ということは商売の基本です。
ところが、「どのような顧客に」「何を提供するのか」「その提供によってどのような価値が生まれるのか」という非常に重要なことを見失った状態のまま「新しい何か」を求めようとする企業が少なくありません。
例えば、この数年の間でブームになったDXの影響もあり、数年前からEC化やWEB販売の強化などに力を入れようとする中小企業が増えてきました。
私は今でもよく覚えていますが、20年くらい前にも「SEO対策をしましょう!」なとど言って、ある日いきなり営業の電話を掛けてくるような会社がありました。今でも「SEO対策を‥」と提案している会社はありますが、コロナの影響でデジタル化が叫ばれるようになり「ウチもデジタル化しないと」「ウチもEC販売を始めないと」などと、デジタル関連の何かに着手しなと遅れを取ったような気になってしまう経営者は少なくないようです。
例えば、SEO対策の場合だと、「貴社は〇〇、●●などの単語でSEO対策すれば、トップ3に入る確率はかなり高く、上位5位以内であれば確実です」などと提案されると、その気になってしまうかもしれません。
ところが、こういうことが試行錯誤の始まりになっていないでしょうか?
一体、何が問題なのでしょうか?
先に述べた「どのような顧客に」ということは「ターゲット顧客」を意味します。ターゲット顧客を知ることや理解することがとても重要になるのです。ターゲット顧客は何に価値を見出すのでしょうか? 買うべき理由は何でしょうか?
ターゲット顧客が異なれば、伝え方・見せ方は当然ながら異なります。
ちなみに、「ターゲットは20代の女性です」などと主張するような人がいますが、それではかなり抽象的です。
同じ20代の女性でも、地方から上京してきて、奨学金をもらった上、さらに毎日バイトに精を出しながら学生生活を送っている人がいる一方、実家暮らしで会社の給与がまるまる小遣いとして使えるような女性との間では、時間やお金の使い方に大きな違いがあるはずです。
つまり、ターゲット顧客が異なれば、SEO対策で選定すべき単語は異なることになります。
私はSEO対策を否定しているわけではありません。私が申し上げたいのは、「SEOを強化しましょう!」「●●の単語でSEO対策すれば、トップ3に入ります」などと言われてSEO対策に投資しようとする前にやるべきことがあるということです。
そもそも「どのような顧客に」ということを先に明確にしていなければ、SEO対策そのものが大きな無駄になってしまうということです。SEO対策に限らないのですが、「どのような顧客に」「何を提供するのか」「その提供によってどのような価値が生まれるのか」ということを明確にしないまま手段・手法に飛びつくべきではないのです。
顧客になってもらいたい人を明確にしましょう。こういうことが不明なま何かに飛びつくべきではないのです。
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