戦略とプロセスを明確化した事業デザイン:
自らに選択肢があることを知りながら「できない」を「できる」に!
【関口のつぶやき、感じたこと 058】
2021年 6月 28日(月)
こんにちは、関口です。
「STP(セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング)」と題したコラムを先月の5月12日に掲載しました。
このコラムに書いた内容の繰り返しになりますが、経営者(含:個人事業主)である以上、競合他社の調査は非常に重要であると考えています。
なぜなら、顧客には多数の選択肢がある中、あなた(の商品・サービス)が選ばれなければならないからです。
ただし「競合他社」と表現すると、「ウチのような小さな会社はどことも競争していないよ」「ウチのサービスは唯一無二だから」などと主張するメンタルブロックがあると思われる人が必ず現れます。
そこで、私は人に指導する際に「競合」とは言わずに「顧客から見た他の選択肢」と表現することがあります。このように表現を変えるだけで、「競合」という表現に振り向きもしなかった人が意識してくれるようになるからです。
実は、私たちには昔から多数の選択肢がありました。しかし、以前は他の選択肢について知る機会が限定されていました。ところが、インターネットが普及し始め、2008年にはiPhoneが日本でも発売され、スマホが一気に普及してからさまざまな情報に容易にアクセスできるようになりました。この進化のスピードは今後、ますます速くなっていきます。
情報が錯綜し、多数の選択肢が増え続ける中、選ばれるためには当然ながら、潜在顧客の頭に中におけるあなたの会社の存在や認識が非常に重要となります。つまりポジショニングということです。
「他の選択肢と比べた場合、貴方(の商品・サービス)の特徴は何か?」「何が違うのか?」ということを潜在顧客に教えてあげる・認識してもらう必要があるのです。そのためには、当たり前ですが、ヨソのことを知らなければなりません。さもないと自身の特徴を上手く表現することなどできませんから。
ところが、「STP(セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング)」と題したコラムにも書いた通りですが、マーケティングを勉強してきたはずのある資格の保有者ですら、このことをあまり認識していないケースをよく目にします。
とにかく、私は「絶対に●●だ」とひとりよがりになるのではなく、顧客には他の選択肢もあるということをよく認識した上で、「潜在顧客には他にどのような選択肢があるのか?」「それらにはどのような特徴があるのか?」「料金は?」「それは何が魅力なのか?」「彼らと比べて、自分に勝てること何か?」などと意識しながら、少なくても丸1日くらいは競合の調査に時間を費やすことをおすすめしています。
その上で、他の選択肢と比べてみた時に、ご自身(の商品・サービス)が潜在顧客の目にどう映るのかということをよく意識するべきでしょう。
なお、調査といってもシンクタンクが発表するようなレポートの作成が目的ではないのです。これは、あなたの競争優位性を認識する、あるいは、見つけ出すために必要なのです。
こういう調査を怠ると、ご自身の思い込みだけで物事を判断し、リスクの高いビジネスに手を出すことになってしまいます。それよりも、少しでも失敗のリスクを軽減し、成功する可能性を高めた方が良いと思いませんか?
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