戦略とプロセスを明確化した事業デザイン
自らに選択肢があることを知りながら「できない」を「できる」に!

戦略プロセス経営実践会

まずは小さな成功パターンから!

【関口のつぶやき、感じたこと040】 

2020年 1月 28日(火

  • OKR
  • Objective
  • Key Results
  • グーグル

こんにちは。戦略プロセス経営実践会の関口です。

OKRという新しいフレームワークを知っていますか?

1年くらい前にさっと目を通した書籍があるのですが、そのタイトルは『OKR シリコンバレー式で大胆な目標を達成する方法』。この本から学んだことをお伝えします。

まずはタイトルにある通り、まさに「大胆な目標を達成する方法」がOKRなのです。グーグルでも使われているとのこと。

OはObjectiveの略で、成し遂げたいことです。そしてKRはKey Resultsの略で、それを実現できたかどうかを判断する指標となります。

OKRの設定について、本には次の通り非常にわかりやすい説明がありました。

朝ベッドから飛び起きてやる気が湧いてくれば、いいOを設定できているということだ。もしかしたら達成できないのではないか、と少し心配になれば適切なKRだと言える。

目標を設定することは簡単ですが、難しいのは実行することです。だから「朝ベッドから飛び起きた際にやる気が湧いてくるような目標なら良い」ということです。

ちなみに、この本の著者は「なぜ、やり遂げることができないのか」「なぜゴールのままで現実にならなのか?」ということについて、次の通り5つの理由を述べていました。

  1. ゴールに優先順位を付けていない
  2. 熱意を持って漏れなくゴールを伝えていない
  3. やり遂げるためのプランがない
  4. 重要事項のための時間を空けていない
  5. 繰り返さずに止めてしまう

そこでOKRの活用なのです。

OKRにはある程度標準化された形があるのですが、Oは定性的なものをひとつだけとなります。次の条件を満たすひとつの文とするとのこと。

  • 定性的で人を鼓舞する内容にする
  • 時間的な縛りをつくる
  • 各チームが独立して実行できるようにする

ちなみに、3つ目の「各チームが独立して実行できるようにする」の意味は、個人のOは個人で、チームのOはチーム内で完全に完結し、他の部署に責任を押し付けるような言い訳が通用しない内容にしなければならないとのこと。 

また、KRは定量的なものを3つだけ設定することで、小さな脱線がどれだけ発生しても、大きな目標を実現するために必要なフォーカスを維持します。KRをつくるためには「どうやってOを満たしたとわかるのだろうか」というシンプルな問いを立てることです。KRの基準は測れるものなら何でも構わないのです。例えば、成長率、売上などがあります。

ちなみに、本には例として次のOKRが記載されていました。

 

【O】

  • すばらしいMVPをつくる

【KR】

  • 40%のユーザーが1週間に2回以上再訪する
  • 製品を勧めたいかどうかのスコアとして8(10段階中)を獲得する
  • コンバージョン率15%を達成する

最後に、「よくあるOKRの失敗例」がいくつか紹介されていましたが、「1週間で達成できる目標は、おそらくただのタスクでしない」と。四半期単位で設定する方法がベストだそうです。つまり3カ月毎に設定するということ。

また、複数の事業がないかぎり、全社のOKRはひとつだけです。それにOKRは連鎖します。まずは会社のOKR、次にグループ別や役割別のOKR、最後に個人のOKRを決めることです。