【サブテーマ1】

DX時代の成功戦略:
テクノロジー導入前に顧客重視の仕組みづくり
 

DX(デジタル・トランスフォーメーション)時代において、新しいテクノロジーを導入するだけでは、必ずしも成功に結びつきません。

戦略プロセス経営実践会では、テクノロジー活用の効果を最大化するためには、まず顧客重視の戦略を基盤に据えた『仕組みづくり』が重要であると考えています。テクノロジーはあくまで手段にすぎず、その本質を活かすためには、まず目的を明確にし、顧客要望を反映させた全体的な戦略を明確にする必要があります。

「ツールありき」や「いきなり導入」ではなく、まず顧客に焦点を当てた「仕組みづくり」に取り組むことが大切です。そのために、下図にある通り5つのパーツが重要です:戦略、プロセス、組織、教育、ツール。

最も重要なのは戦略です。特に、顧客戦略が成功の鍵を握ります。

「ツール」は、この戦略を実行するための強力な支援となりますが、必要なパーツの1つにすぎません。仕組みを構築し、その中でツールをどのように活用するかがポイントなのです。

「このツールさえあれば…」という発想で、個々のテクノロジーや手段に頼るだけでは、真の成長は得られません。まずは事業全体の戦略にテクノロジーをどう組み込むかを明確にし、それにもとづいた統合的なアプローチを行うことが成功への鍵となります。

ホームページや展示会、広告などの取り組みも、単発的に行うのではなく、全ての活動を戦略に結びつけ、限られたリソースの活用を最大化する取り組みが必要です。

新しいテクノロジーやシステムを導入する前に、まずビジョンと戦略を描くことが不可欠です。しかし、顧客満足度の向上や業務効率化といった抽象的な目的だけでは不十分なのです。

どのようにそれらのツールを活用して、ビジネスプロセスや顧客関係を強化するのかを明確にし、具体的な行動計画を策定することが成功につながります。

テクノロジーの導入は、それ自体がゴールではありません。まず「ありたい姿」を描き、そこへ到達する戦略を明確にすることが重要です。ツールは、その実現を支えるための手段であり、適切な戦略の実行にもとづいて初めて最大限の効果を発揮するのです。

当会代表の関口は、2010年から介護ロボットの普及に携わり、多くの導入支援を行ってきました。この経験から得た最も重要な気づきは、「組織の中に適切な仕組みがなければ、新しいツールを導入しても上手くいかない」ということです。

典型的な失敗例は、「補助金が出るから」と導入することが目的になってしまい、導入後に「せっかく購入したのだから」と無理に活用しようとすることです。これでは上手くいきません。

適切な「仕組み」を築いた上で新しいテクノロジーを導入することが、事業の変革において重要なのです。多くの中小企業の経営者は、流行のテクノロジーに目が奪われがちですが、目的を明確にし、それを実現するための仕組みを整えることです。

当会では、事業デザインをテクノロジー導入の前提条件として重視しています。そこで、「どのように成長したいのか」「顧客に対してどのような価値を提供するのか」を明確にし、そのビジョンにもとづいた事業の設計をサポートします。

特に、顧客戦略はビジネス成功の鍵となるため、事業全体のプロセスに顧客を中心に据えた戦略的思考を取り入れることが不可欠です。

効果的な顧客戦略を立てることで、顧客の満足度を向上させ、競争優位を築くことができます。顧客の理解を深め、「誰に、何を提案し、どのような価値を創るのか」を明確にすることで、事業の方向性が定まり、より確実な成長が可能になります。

テクノロジー(ツール)は、その目的を達成するための手段にすぎません。従って、戦略の中心に顧客を据え、顧客に最も価値を提供できる方法を模索することが、企業の成功にとって不可欠です。

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テクノロジー導入前に顧客重視の仕組みづくり

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