戦略とプロセスを明確した事業デザイン
「商品・サービスは素晴らしいのに売れない!」「なぜ、ウチの商品・サービスの良さがわかってくれないのだろうか?」 このようなお悩みをお持ちでしょうか?
かと言って「ウチのは素晴らしいです!」と躍起になって自社商品・サービスを売り込もうとすると空回りするはず。そして「これがダメなら、あっちでは?」と新しいことに手を出したくなるかもしれません。
今は次から次へと新しいツールが登場する時代です。「Facebook広告が良いと言われた!」「5G時代だからYouTubeだ!」などと新たな情報に翻弄されます。そして「●●さえあれば…」「○○をやれば…」と期待して手を出したくなります。でも、試行錯誤の状態からいつまでも抜け出せないのでは?
このように「優れた商品・サービスを持っているのに…」とお悩みの中小企業にはある特徴があります。それは「職人気質」「真面目すぎる」「アカデミックすぎる」ということ。これが原因で「顧客の視点」から離れていってしまうのです。
繰り返しますが、自社商品・サービスの素晴らしさを伝えたいあまり、「職人気質」「真面目すぎる」「アカデミックすぎる」アプローチになると「顧客の視点」から離れてしまう要因になるのです。
そこで、より顧客を中心に考えた、より顧客の問題の本質を解決しようとする取り組みが必要になります。そのためにも「自社のマーケティング戦略」や「顧客に伝えるべきメッセージ」を「ストーリーづくり」 と理解した上で明確化することが重要です。
貴社では、マーケティング戦略を明確化し、事業のデザインを行っていますか? 言いたいことが伝わるよう工夫を施していますか?
残念なことに、自社の商品・サービスは非常に優れているにも関わらず、優れていない他社の方が売れるというケースがよくあります。
商品・サービスは素晴らしいのに、売れない!そのような会社のアプローチには共通する特徴があることがわかりました。それはこのページの冒頭に書いた通りです。
「職人気質」「真面目すぎる」「アカデミックすぎる」ということ。
でも、なぜこのような会社の商品・サービスが売れないのでしょうか?
その原因は、自社と顧客(ユーザー)との間にギャップが生じてしまうからです。特に、顧客がノンプロで素人の場合(目利き力がない場合)は、ギャップが大きくなりがちです。一方の他社は、そのギャップを埋めることに長けているわけです。
ギャップというのは「認識の違い」「理解の違い」「専門分野の違い」などと表現できます。
いくつか例を紹介します。
1つ目は、巷でよく指摘される技術系の会社の例です。技術者の多くは製品に機能・性能を求めがちですが、ユーザー(顧客)が求めることとギャップがあることが多いのです。機能・性能に価値を置いている売り手は「こんなにスゴイ機能があるんです」「こんなことまで出来るのです」と主張する一方で、買い手にとってそんなことはあまり重要ではないかもしれないのです。
だから「こんなにスゴイ!」という売り手の主張が顧客(買い手)の耳に入っていかない(記憶に残らない)のです。
上記の例はいずれも(売り手が考えている)価値が「顧客に伝わっていない」ということが問題なのです。
では、どうすれば良いのでしょうか?
それは、顧客の「本質的な問題」を理解することです。そして「価値の本質をつかむ」ことです。
また手っ取り早くできることは「顧客のベネフィット」を伝えるようにすることです。カタログ、仕様、規格のような「機能面のメリット」による訴求では顧客の心に突き刺さりません。
そこで「機能」を「利点」に置き換え、さらに「利点」を「顧客の感情面のメリット」に変換した方が良いのです。 使う側から見た喜びとして「感情面のメリット」を「わかるカタチ」に変えてみることです。
単に「機能面のメリット」による訴求ではダメということ。顧客目線で顧客の人生や業務などと重ね合うカタチで、ストーリー風にすることで価値を伝える(顧客の心に突き刺す)ことが可能になるのです。
では、少し具体的に説明しましょう。
「価値をどう伝えるか?」ということですが、例えば、青汁などTV通販の宣伝を見ると10年、20 年以上も前から基本的な売り方があまり変わっていません。チラシからパソコン、パソコンからスマホと媒体は進化しても、販売手法が確立されており、基本的な売り方は変わっていないのです。多くは以下のようなストーリー構成になっているはずです。
いかがでしたか? 商品の価値をアカデミックな表現で単刀直入に伝えても相手の頭にはまるで入りませんが、ストーリーとして伝えると記憶に残りやすいのです。
ここでのポイントは「ストーリー(物語)」と「共感」です。青汁の場合、単に「国産(熊本産)の大麦若葉を使っています!」「〇〇と比べて食物繊維が〇倍も含まれています」などという訴求では売り手目線の話にすぎず、インパクトが弱いのです。インパクトが弱いと結局、顧客からは「価格」や「お得感」で比較されてしまいます。
この青汁の例では、価値を顧客目線で訴えるために上手にストーリーの中で訴求しながら顧客の共感を得ているのです。単に商品の機能面を伝えるのではなく、人間の喜怒哀楽や人生ドラマに上手く商品を組み込み、ある商品(この場合、青汁)が見事に健康上の悩みの解決をしたという流れ(ストーリー)ができています。上手に演出されているのです。
「苦しみ」があり、その商品との「出会い」があり、今は健康な毎日を送り、明るい未来に向けた「ハッピーエンド」となるのです。単なる商品の説明ではなく、人生ドラマの救世主として「青汁」が上手に演出されているわけです。
実際には商品の宣伝向けに作り上げた話が多いようですが、ストーリー風に仕立てることで聞き手の記憶に残りやすくなります。覚えてもらいやすく、顧客が自身の人生と重ね合わせることで共感を得やすいわけです。このように価値の伝え方を工夫してみることです。
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