戦略とプロセスを明確化した事業デザイン:
自らに選択肢があることを知りながら「できない」を「できる」に!
【集客(小手先)のテクニック002】
2016年11月22日(火)
戦略立案には本来、市場、顧客、競合などの理解が不可欠となります。しかし、業界・業種には関係なく駆使できるちょっとしたマーケティングのテクニックがあります。本日は、その中から次の通り2つ紹介します。
これはまず1つだけを目立たせ、光らせ、成功させる。それをキッカケに2番目、3番目の成功事例を出して躍進する方法です。ポイントは、まず1つだけを突出させ、成功させることです。
例えば、以前はデキの悪い生徒しか集まらなかったいわゆる底辺校が10年~20年もの間に変貌して東大に10人以上も合格者を輩出する進学校になることがあります。失礼なので学校名は出しませんが、私立校に見られます。その躍進にはあるキッカケがあるのです。
しかも、はじめてから計画的に仕掛けられているケースが多いようです。その仕掛けとは「特進クラス」や「選抜クラス」、あるいは「授業料一切免除の特待生制度」を設けるなど、何かしらの手段で1人だけでもまずは東大に合格させることです。
全国の高校の中には1人も東大に合格者が出ない高校の方が圧倒的に多いので、1人でも合格させれば校名には箔が付き知名度アップの絶好の機会となります。
そこで、授業料を免除して優秀な子に入学してもらい、後にその中から1人でも東大に合格すれば立派な実績となり、徐々に優秀な生徒が集まる学校になるのです。そうやって進学校に変貌していくのです。
同じことは塾でも行われています。固定費は同じなので、追加で何人かに無料で通ってもらっても塾側は何も損がありません。そうやって優秀な子にタダで通ってもらい、「●●中学合格」という実績を出すことです。
そして集客向けの広告に「当校から●●中学合格」と積極的に情報発信するのです。
同様の手法は他の業界でも見られます。例えば、経営コンサルティング業の会社が知名度を高めるために、社内から1人だけスターコンサルタントを輩出させて、積極的にメディアに露出させる手法も同じです。
まずは1人を光らせるのです。低迷しているあるスポーツの人気を復活させるために、1人あるいは1組のスター選手を育て、目立たせようとすることも同じですね?
全ては1人のスター誕生がキッカケであり、そのスター育成が戦略なのです。
ブランドイメージを醸し出すために「銀座●●●●」「自由が丘●●」などという社名や屋号を用いるケースを目にします。また、ごく普通の株式会社にも関わらず、●●協会などと公的機関と勘違いさせるような社名を付ける方法があります。
以前、関口が健康食品の通販事業の責任者をやっていた頃、よく「アサヒ●●」や「ヨミウリ●●」という会社から電話が掛かってきました。
「アサヒ●●」「ヨミウリ●●」という社名がよく聞き取れないせいか、電話を受けたパートさんは「朝日新聞さんから電話です!」などと電話を転送してきたのです。
また、電話で社名を確認して「朝日新聞」ではないということがわかっても「アサヒ●●」という社名なので、私、関口はてっきり朝日新聞の子会社や系列会社かと勘違いしてしまいました。でも、事実は朝日新聞とは何も関係なく、単なる広告代理店だったのです。
これらはいずれも認知に関係します。潜在顧客の頭の中における貴社のポジション、つまりネーミングが「ポジショニング」に役立つのです。認知は潜在顧客の意識の中の貴社のポジションによって決まりますが、このようなネーミングが威力を発揮するのです。
その理由は、私、関口が「アサヒ●●」という広告代理店を朝日新聞の系列会社と勘違いしたのと同じことが起こるからです。
「経営コンサルタントのウソ」と題した記事の中でも書いたように、経営コンサルタントの中には銀座にバーチャルオフィスを持ち、住所を「東京都中央区銀座」にしている人がいますが、それと同じことです。
「銀座」「自由が丘」「アサヒ」「●●協会」などというネーミングに引きずられて、無意識ながらも勝手に、銀座、自由が丘、朝日新聞などが持つプラスのイメージと重ね合わせて認知してしまいがちです。これはヨソ様のブランドイメージに便乗して、潜在顧客の頭の中にポジショニングを作り出すことです。
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