戦略とプロセスを明確した事業デザイン

戦略プロセス経営実践会

  自らに選択肢があることを知りながら「できない」を「できる」に!

まずは小さな成功パターンから!

【経営・戦略006】 

2018年9月 26日(水)

今回は少し大きめな会社向けの話となります。コラムの中でお伝えしたいことは、キャズムについてです。市場を開拓する際に直面するキャズムを越えるために必要なことです。

キャズムとは英語ですが、スペルはchasmとなります。「深い裂け目」「岩盤や氷山にできた巨大な亀裂」のことです。

キャズムについて説明するに際し、「イノベーター理論」というアメリカ・スタンフォード大学のエベレット・ロジャース教授が提唱したイノベーション普及に関する理論を知っておくと良いでしょう。

「イノベーター理論」は商品購入に対する態度を購入の早い順に5つに分類したものです。その5つは、Innovators(革新者)、Early Adopters(初期採用者)、Early Majority(前期多数採用者)、Late Majority(後期多数採用者)、Laggards(採用遅滞者)に分類されます。このように順を追ってモノが普及していくということです。

新しいモノを最初に購入したがるのは、冒険好きな人たちです。彼らはInnovators(革新者)と呼ばれます。この人たちは新しい知識を手に入れたがるので、新しいモノが市場に出ると飛びついて購入します。モノが市場に出ると、まずはこういう人たちが購入するのです。

Innovators(革新者)に続いて、Early Adopters(初期採用者)と呼ばれる人たちが購入することになります。彼らはオピニオンリーダーのような存在です。

そして3番目にEarly Majority(前期多数採用者)と呼ばれる人たちが商品を購入します。ところが、ここで大きな問題が起こるのです。Innovators(革新者)やEarly Adopters(初期採用者)と呼ばれる人たちへの普及は順調だったにも関わらず、Early Majority(前期多数採用者)と呼ばれる人たちには採用されることなく(市場に普及せずに)、残念ながら市場撤退ということがよく起こるからです。それがキャズムの典型パターンです。

先に「深い裂け目」「岩盤や氷山にできた巨大な亀裂」と書きましたが、まさにEarly Adopters(初期採用者)とEarly Majority(前期多数採用者)の間に横たわる裂け目がキャズムなのです。

またキャズムに陥る原因は、後で説明しますが、Innovators(革新者)やEarly Adopters(初期採用者)と呼ばれる人たちとEarly Majority(前期多数採用者)の購買心理の違いです。

では、どうすればキャズムを越えられるようになるでしょうか?

重要なことは顧客の購買心理を理解した上でのアプローチが必要であるということです。Innovators(革新者)やEarly Adopters(初期採用者)の人たちは、イノベーションの可能性を追求するので少々使い勝手が悪くても不便な点は創意工夫して利用します。

一方、Early Majority(前期多数採用者)の人たちは、イノベーションを変革のための手段と考えることはなく、生産性の向上やコスト削減など実利的な結果を重視します。

つまり、「少々使い勝手が悪くても…」では済まされないのです。私が読んだ本の解説によると、キャズムを越えてEarly Majority(前期多数採用者)の人たちに受け入れてもらうためには命題が3つあるとのこと。それらは次の通りです。

  • 具体的かつ実利的な目に見える成果
  • 工夫なしに簡単に使えるユーザー・インターフェイス
  • 過去の実績

キャズムについては次回もお楽しみに。次回のコラムは、こちらから!

以上が至上命題ということですが、これらを満足させる方策がありますが、それについては改めて解説することにします。

 

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