【関口のつぶやき、感じたこと 077】 

2023年 2月 24日(金

  • DX化
  • オンラインストア
  • 高い視座

こんにちは、関口です。

2020年に本格的に始まったコロナ騒動の影響もあり、この2~3年の間、中小企業でも急速に普及したのがDX化です。しかし、DX化と言っても本来の意味とは異なり、むしろ新たなツールの導入という表現の方が適切だと思われます。

また、DX化の一環として、これまで卸販売だけで事業を展開していた中小企業が消費者への直販に乗り出す企業が増えてきました。手っ取り早く直販を始めるには、オンラインストアを開設するのが良い方法です。例えば、Shopify、BASE、楽天市場、Amazonなどのプラットフォームを利用すれば簡単に始めることができます。

しかしながら、プラットフォームに出店しても、売れる保証はなく、稼げるようになるまでには時間と努力が必要です。多くの中小企業では、月に10万円や20万円の売上を作ることすらできないまま、なんとなく運営を続けていることがあります。また、コストと手間ばかりが発生するため、早期に撤退(ショップの閉店)を決断する企業もあります。

これまでいくつもの中小企業の取り組みを見てきましたが、中小企業では自社の課題を整理することすらできないままのことが多くあります。例えば、1週間にわずか3~4件の出荷のために、梱包や出荷といったオペレーション業務が非常に非効率である、あるいは、コストや損益の管理が全く行われず、出荷するたびに赤字が膨らんでいく構造になっていることに気づかないことがあります。

このようにいろいろと指摘したいことは数えきれないほどあるのです。しかし、最も重要なことは、高い視座を持って事業を俯瞰することではないでしょうか。このためには、「一体、顧客は誰であるか?」や「どういうビジネスモデルが最適か?」などをよく検討することが必要です。

多くの中小企業では、いきなり手段・手法から入ってしまう傾向があります。「今はBASEが良いと聞いた」「楽天市場なら日本企業の大手だから安心だ」というように考えてしまい、「BASEありき」「楽天ありき」の発想で「どうしたらいいの?」と悩み始めてしまうことがあります。しかし、先に取り組むべきことは、自社のビジネスモデルや「顧客は誰か」「顧客に、どのような価値を届けるのか」ということの理解です。その上で、それに合わせて最適な販売方法を選ぶべきなのです。オンラインストアの開設は数ある選択肢の一つにすぎません。

そこで、まず自社の強みや弱み、市場のトレンドや競合状況などを分析し、どのような方向性でビジネスを展開すべきかを慎重に検討する必要があります。そして、それに基づいて具体的な戦略を策定し、その実行に向けて段階的に取り組んでいくことが大切です。

手段や手法はその後になって考えるべきことであり、戦略が明確であれば、それに適した手段や手法は自ずと選択できるようになるでしょう。

まずは高い視座を持って事業を俯瞰することです。

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