戦略とプロセスを明確化した事業デザイン:
自らに選択肢があることを知りながら「できない」を「できる」に!
【関口のつぶやき、感じたこと026】
2019年 6月 24日(月)
こんにちは。戦略プロセス経営実践会の関口です。
去る6月21日(金)、名古屋へ出張しました。現地に宿泊して翌日の土曜日にトヨタ産業技術記念館を訪問しました。名古屋駅から名鉄線でわずか1駅、駅から5分も歩けば到着する利便性の良い場所にありました。
この記念館は繊維機械館と自動車館と大きく2つの展示エリアに分かれているのですが、自動車館には「トヨタ生産方式」を説明するコーナーがあり、次の通り説明が書かれていました。
トヨタ生産方式は、徹底したムダの排除により、お客様に良い製品をタイムリーにお届けするために構築された思想と、それを進める総合技術である。「自働化」と「ジャスト・イン・タイム」という考え方を2本の柱とした日本独自の生産方式である。
アメリカの大学でオペレーション・マネジメントを学んだ私は、授業中にトヨタ生産方式のビデオを観せられたことを思い出しました。英語で授業を受けており、周囲には日本語を理解する人が誰もいない中、「カイゼン」「カンバン」「アンドン」などの日本語が出てきたので強い親しみを感じたことを今でもよく覚えています。
また、この展示コーナーには次の説明も掲げられていました。
トヨタ生産方式は、「異常が発生したら機械がただちに停止して、不良品を作り続けない」という考え方(これをトヨタ生産方式では「自働化」という)と、各工程が必要なものだけを、流れるように停滞なく生産する考え方(ジャスト・イン・タイム)により、より製品だけを短いリードタイムでお客さまにお届けしようとする方式であり、長い年月にわたりつくり方の改善を積み重ねて確立された。なお、この方式は全生産部門による徹底的な実践を通じて確立されてきたものであり、現在もその進化に向けて日夜改善努力が続けられている。
自動車館の1コーナーにて紹介されていたトヨタ生産方式の説明の多くは私にとって特に目新しいものではなかったのですが、「自働化」のルーツについてはすっかり忘れていました。
「自働化」のルーツは、豊田佐吉が発明した自動織機にありました。その織機には、不良品を絶対に造らないために、たて糸やよこ糸のどれか1本でも切れたら、機械が自動的に停止する機構が組み込まれていたのです。この発想がトヨタ生産方式で自働化と言われるそうです。
なお、トヨタの「自働化」は「自動化」とは異なります。文字をよく見て下さい。久しぶりに「ニンベンの自働化」という説明を聞いて、数十年前に学んだことをいろいろと思い出しました。
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