戦略とプロセスを明確化した事業デザイン:
自らに選択肢があることを知りながら「できない」を「できる」に!
【ビジネス書009】
2018年 1月26日(金)
この本は「MBA100の基本」というタイトルの通り、ビジネスで役立つ計100のエッセンスが11のテーマ(章)ごとに紹介されています。11のテーマは次の通りです。
各エッセンスは2-4ページにまとめられていますので隙間時間に読むことができます。しかもそれらは「1フレーズ」に表現されているので、急いでいる人は「1フレーズ」をさっと読むことで理解することが可能です。
私にとっては20代の頃に学んだ内容の復習でしたが、改めて重要だなと感じたエッセンスを下記の通りいくつか紹介します。
人は、自分が何かしらの結論に達すると、その後、自分の主張に都合のいい情報ばかりを集めてしまうもの。これは検証バイアスと呼ばれる。
問題解決のプロセスの第一歩は、問題を正しく設定すること。これは、言い方を変えれば、問題が解決された後の「あるべき姿」を的確に描くこと。そのギャップが解決すべき問題となる。
多くの人間はいったん頭の中に何かしらの枠ができると、その枠を超えて何かを考えることが難しい。第三の道を見出す有効な方法は、常識や自分が暗黙に置いている前提を疑うこと。
「ここから先のことはしない」と明確に決めることが必須。なぜなら、経営資源(ヒト、モノ、カネ、情報、ネットワーク)には限りがあるから。
多くの企業は「成長率の高い市場」に弱いもの。そこで、市場の魅力度だけではなく、その市場で中長期的に勝てる見込みをあわせて検討する。「市場の魅力度✕競争優位構築の可能性」マトリックスによる確認が有効。
かつてのCSR(Corporate Social Responsibility)とは異なり、より能動的なCSV(Creating Shared Value)でなくてはならない。
競合とは明確に違うことを行い、顧客に強く印象づけることが求められている。マーケティングでいうポジショニングは、戦略論のポジショニングとは意味が異なり、顧客の頭の中に、競合とは違う明確な差別化イメージを植え付けること。
「美しい女性を口説こうと思った時、ライバルの男がバラの花を10本贈ったら、君は15本贈るかい? そう思った時点で君の負けだ」とのこと。
ちなみに、戦略論のポジショニングは、魅力的な市場を選び、そこでいい位置取りをすること。
新しい製品・サービスを導入してトラブルが起これば、担当者は人事考課上、マイナス点をつけられる。こうした理由から、企業の購買担当者は保守化しやすい。実績が少ない売り手からは買おうとしない。
元GEのCEOだったジャック・ウェルチはかつて、シックスシグマを戦略の軸に据えた際に、口を開くたびに「シックスシグマ」といった。
同じ仕事をしていても、その仕事をどう捉えるか、どう意味づけするかによって、やる気や行動は変わってくる。
3人の石を積む職人の場合、1人目は「石を積むことです」と答え、2人目が「建物を作ることです」と答え、3人目は「大聖堂を作ることです」と答えた。
より広義に人事システムや組織文化なども含めて組織は戦略遂行に適したものでなくてはならない。
ビジネスのさまざまな分野において、人々に関心をもってもらいたいものは測定し、可視化するのが基本。
経営学にはさまざまなフレームワーク(枠組み)がある。しかし、それを用いたところで、何かをやったらやりっ放しというのではビジネスの結果は出ない。PDCAをしっかり回してこそ、さまざまなフレームワークは生きてくる。
リスクという言葉は危険性を指すのが一般的な用法。しかし、ファイナンスでは全く異なる考え方をする。リターンはマイナスプラスに関係なく得られる結果であり、リスクは統計的なバラつきを指す。
とにかくやってみて、一定の成果を出す。そこから学習して完成度を高めていく。最初からいたずらに長い時間をかけて完璧を目指さない。
人を説得する際のレバーとなるのが感情、規範、利得。この三つを相手の状況を見ながら使い分けると、説得の効率は上がる。
会議においてその目的を明らかにすることは基本的なことだが、多くの企業では実行されてていない。
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