【マーケティング027】 

2023年4月20日(木)

こんには、関口です。

中小企業が新規事業を開始して上手くいかない場合、その要因が多く存在します。その中でも、私が「問題ではないか」と考えていることがあります。その一つは、「見込み客という概念がないこと」と「顧客管理を疎かにすること」です。これらの問題点を解決できなければ、新規事業が成功することは難しいでしょう。以下で、それぞれの問題点について詳しく解説し、解決策を提案します。

中小企業が新規事業を開始する際は、他のどの商売とも同じように、売上を生み出すために顧客が必要となります。新しい領域から顧客を見つけ出すこともあるでしょうし、既存事業の顧客に新規事業の商品・サービスを提案することもあります。さまざまなパターンが想定されます。

また、新しい商品やサービスを案内した際に、相手が直ぐに購入を決断してくれるケースは稀ではないでしょうか。そこで、まずは見込み客として獲得し、後に顧客化していくアプローチを取ることが一般的です。見込み客に対するアプローチは、その見込み度の高低に応じて異なります。これはBtoBもBtoCも同じではないでしょうか。

ところが、中小企業の中には「見込み客」という概念がないまま活動をしているケースが見られます。「いきなり買ってくれること」を期待し、いきなり購入を促すアプローチしか行っていないことがあるのです。

ちなみに、見込み客とは、自社の商品やサービスを購入する可能性があると思われる「まだ購入には至っていない顧客」のことであり、ビジネスの成功にとって非常に重要な存在です。

例えば、既存事業の顧客に、(既存分野とは全く異なる)新規事業の商品を紹介することを考えてみましょう。このような場合、既存事業の顧客を「新規事業の見込み客」として設定することができます。また、会社として既に見込み客の氏名や住所などの情報を持っているので、何かのアプローチをした際に履歴を残すことができるはずです。「いつ、どのような情報を提供し、どのような反応が得られたのか?」といった情報を記録し、見込み客を管理することができます。

殆どの企業は商品を購入してくれた顧客の顧客情報を管理しています。しかし、購入に至っていない「見込み客」についても管理しないと、その見込み客に関する情報が完全に欠落してしまいます。担当者の頭の中に一部が記憶として残っているだけで、記録が何もなく、管理されていない状態では良くありません。これでは「見込み客の中で誰が購入に至る可能性が高いのか」「どういう理由で断られたのか」といったことを把握することができません。

この問題を解決するためには、まず顧客化に向けての戦略が必要なります。顧客戦略を立てることです。まずは、自社の商品やサービスについて深く理解し、それを求める顧客像を明確にすることが必要です。そして、「見込み客」をきちんと定義づけをし、見込み度の高低に応じて、見込み客を分類することができます。

分類ができたら、例えば、メールマガジンやダイレクトメールなど、見込み客に向けた情報発信を行い、獲得につながるイベントやキャンペーンを実施するなどさまざまなアプローチが可能になります。見込み度によって情報を出し分けることもできます。

もう一つの問題点として、「顧客管理を疎かにしていること」があります。中小企業では、新規事業を開始するために、製品やサービスの出荷情報を管理していても、顧客管理にまで手が回らないことがあります。

例えば、注文、発送、入金などモノやカネの動きについては管理していても、顧客情報については、氏名や住所などが登録され、そこに発送や入金の情報が記録されているだけで、それ以上の情報がないことがよくあります。

これについては、何もしなくても離脱されることなく契約が続く、あるいは、毎年ある時期になると当たり前のように注文が入ってくるような事業を展開している中小企業によく見られます。良く言えば、顧客に選んでもらうための努力をあまりしなくても一定の売上を作ることが出来ていたということです。

ところが、新規事業においては、顧客に選んでもらう必要があります。それにもかかわらず、先に説明した「見込み客」と同じようにCRMの発想がないのです。

ちなみに、CRMとは顧客関係管理(Customer Relationship Management)の略称です。これは、企業が顧客との関係を構築、維持、強化するためのビジネスプロセス、戦略、テクノロジーの総称です。

CRMによって、企業は顧客との関係をより強化し、顧客満足度を高め、顧客ロイヤルティを構築することができます。CRMは、マーケティング、営業、カスタマーサービスなどのビジネス部門で使用され、顧客との関係をより良く理解し、ビジネス上の目標を達成するための情報を提供します。

このようなCRMを行わないと、顧客との関係性が薄くなり、競合他社に奪われてしまうことになりかねません。

この問題を解決するためには、顧客管理を適切に行うことが必要です。顧客の情報を収集し、蓄積することで、顧客のニーズや嗜好を理解することが可能になります。そして、商品やサービスを改善することができます。

例えば、顧客の購買履歴や嗜好、アンケートの結果、問い合わせ履歴などをデータベースに蓄積することができます。このようなデータを蓄積しておけば、必要な時に分析することができます。

また、顧客管理においては、定期的なフォローアップやアフターサポートも大切です。購入後の顧客とのコミュニケーションを継続することで、顧客との関係性を深め、リピート率の向上につながります。顧客との関係性を大切にすることで、競合他社から奪われることが少なくなります。

如何でしたか? 次のコラムも引き続き「中小企業が新規事業を開始した際に避けるべきポイント」というタイトルでお届けします。

以上、中小企業が新規事業を開始する際の避けるべきポイントとして、「見込み客という概念がないこと」や「顧客管理を疎かにすること」について、問題提起とそれらに対する解決策を提案いたしました。

これらのポイントを踏まえ、中小企業が新規事業を開始する際には、顧客目線を忘れず、顧客管理にも十分な時間や一定の費用を投入することが重要ではないかと考えています。

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