戦略とプロセスを明確化した事業デザイン:
自らに選択肢があることを知りながら「できない」を「できる」に!
【マーケティング008】
2020年8月20日(木)
こんにちは、関口です。
お盆休みの前に、とある企業のZoomセミナーに参加しました。この会社はなかなかマーケティングが上手いのです。実は私、この会社に対し、過去5年間に結構な金額を使いました。そのためか、彼らからほぼ毎週のようにDMが届きます。本日も届きました。
先日は、この会社が売ろうとしていた「成功するZoomセミナー(仮称)」の体験会と称したセミナーに参加しました。オンラインセミナーです。そこで今回、彼らが売ろうとしていたバックエンドの高額商品へ誘導するためのセミナーで、どのようなことをしていたかについて事例として紹介します。
セミナーで説明者は「売るためには台本が必要である」ということを何度も繰り返していました。その台本のノウハウを2日間の研修としてなんと30万円もの高値で販売していた彼らが、申込み者を獲得するために何をしていたかについて解説します。
ただし、1回で全てを伝えようとするとボリュームが多すぎてしまいます。そこで3回に分けてお伝えしていきます。
1回目の本日は、この会社のマーケティングが一般的な会社のそれとどう異なるのかについて私の視点から解説します。そして「成功するZoomセミナー(仮称)」に申し込みさせるために、何を、どのように行っていたのかという本題については3回目にお伝えします。次の通りになります。
なお、大企業ではないので会社名を出すことは良くないと考えています。そこで、この会社の名称が簡単に判明できないようセミナー名などを変更した上で紹介します。この会社はO社ということで話を進めていきます。
さて、O社のマーケティングアプローチを解説するにあたり、一体何を売っているのか気になるはずです。それは良く言えばマーケティングノウハウの教材となります。悪く言えばビジネス系の情報商材となります。また、2日間コース、あるいは計4回で終了する講座なども販売しています。
以前は会場に人を集めて開催するリアルセミナーも販売していましたが、コロナの影響により今は全てがZoomセミナーに変わったようです。
なお、社名が判明してしまうかもしれないので、これ以上の詳細は避けておきます。
次に、O社の集客アプローチをざっくり説明しましょう。
最初にお知らせしますが、O社のやり方は一定以上の資金力がない会社にはマネが難しいです。10名程度の会社が同じことをマネすることは不可能だと思います。。
まずは見込み客の獲得方法について説明します。O社はネットを駆使して集めます。リターゲティング、FB広告など、複数のネット広告を駆使し、彼ら独自の販売手法を展開しているのです。独自の手法とは本を無料で販売することになります。
書店で売っている本ではなく、販促用として自社で出版した非売品の本を用意しているのです。また、無料といっても送料・手数料などと称して5~7百円くらいを徴収します。この金額で印刷・製本代金および送料がカバーできるはずです。
O社は、本の販売を通じて、単なる顧客リストだけではなく、顧客の住所を獲得することになります。その後、メール攻勢が始まります。しかもネット上でメディアミックスを駆使しているのです。ブログへ誘導したり、何かの特設サイトへのリンクを貼ったりします。
また、登録したにも関わらず、別のフォームに新たな登録を求められることがあります。登録すると、同じ会社の別の差出人からもメールが送られてくるようになるのです。このように複数に登録させておけば、仮に1つが解除されても、全滅にはなりません。本人(顧客)にリーチし続けることができるのです。
そして何かを購入すると、次にO社はDMを駆使してきます。購入回数や金額などによっていろいろ調整しているはずですが、何度も、何度も、何度も送ってくるようになります。
年間売上10億円規模の中小企業の新規事業向け
勝てる新規事業の戦略とマーケティング
「損益構造の見える化」で収益最大化を目指すポイント!
「成功パターン」をつくるためにと題して経営者や事業の責任者にお届けするコラム。6つのテーマに分けてお届けします。