【関口のつぶやき、感じたこと033】 

2019年 11月 1日(金)

  • AIアシスタント
  • AIプラットフォーム
  • 範囲の経済

こんにちは。戦略プロセス経営実践会の関口です。

本日は、米国のマネジメント誌Harvard Business Review(ハーバード・ビジネス・レビュー)に掲載された論文から厳選されたものを集めた「テクノロジー経営の教科書」という本から学んだ内容をお伝えします。

この本は、最先端のテクノロジーがビジネスにどのような影響を及ぼすかについて、超一流の学者や識者、経営者たちが分析した論文を集めたものです。

このコラムでは「AIアシスタントでビジネスが変わる」と題して、日本でも2年くらい前から販売され始めたAIアシスタント(例えば、アマゾンのアレクサ)の存在がどのようにビジネスを変えていくのか説明します。

本によると、「今後10年間で、企業が顧客にアクセスする方法はAIアシスタントによって様変わりするだろう」とのこと。なぜなら、私たちが、情報、商品、サービスを入手する時の最初のチャネルがAIアシスタントに変わっていくからです。

今、私たちの日常では、手に負えないほどの数に増えている選択の場面に直面しています。「何を買うべきか?」「ABC、どれを選ぶべきか?」「どうやって行くべきか?」などと私たちは常に選択の場面に直面しているのです。

買い物の場合、昔であれば、売っていそうな店を人づてに聞き出し、その店に在庫の中から「これで良いかな!」などと選んでいました。それが今ではインターネットで探し出し、遠方から取り寄せることができます。

今後、これらの行動についてはAIアシスタントがサポートしてくれるようになります。本には「AIアシスタントは消費者のコストやリスクを最小化するだけではなく、これまでにない利便性を実現する」と書いてあります。

また、本には「こうなるはずだ!」と将来の予測がいろいろと書いてありましたが、私がいくつか注目した点があります。

1つ目は、これまで消費者が個々のブランドを信頼してきたわけですが、忠誠の相手がAIアシスタントに変わるという点です。私なりに解釈すると「自ら迷うのではなく、AIにサクッと選んでもらう」ようになるということです。その結果、多くのブランドが消費者との直接的な関係を強化することから離れて、AIプラットフォームで自社のポジションを最適化することにフォーカスを移すと本に書かれています。

また、もう1つの注目があります。殆どの企業は「自社製品をいまよりどれだけ多く販売できるか」という戦略的課題に照準を絞ってきたわけですが、AIプラットフォームは「多様な商品を提供して消費者との関係を最大限に深める」という全く異なる機会を提供することになります。

多様な商品を基盤に消費者との関係性を深める「範囲の経済」の時代が訪れると筆者は主張しています。

消費のあり方が変わり、企業の戦略も大きく変わっていくことでしょう。

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