【ビジネス書014】 

2018年 12月 1日(土)

本日紹介するのは「ブルー・オーシャン・シフト」という書籍です。価格は2,100円でしたが、380ページほどあり読み応えがありました。価格以上の価値は十分にありました。

「事例から学ぶ集客の知恵」No.4に詳しく説明していますが、世の中には1,500円程度の書籍に書いてあるようなメソッドを高値で伝える研修があります。2万、3万円どころではないのです。

驚くことに、(個別ではなく)20人前後のグループを対象に、1日あたり10万円/人を超える高額料金で行っています。3日(回)だと40万円以上になります。繰り返しますが、個別指導ではありません。集団の中の1人として学ぶだけ。それが今流行りの高額塾ビジネスです。

 そういう高額塾よりも中身が濃い内容をわかず2,100円で学ぶことができました。しかし、どちらかと言うと大企業向けの内容です。中小企業の経営者は、本に書かれている内容をそのまま受け入れるというよりも、多少なりとも工夫を加えなければならないでしょう。またボリュー感があり読むのが少し苦痛に感じる人もいるはずです。

書かれている内容は、皆が成功を目指して主体的に変革プロセスを踏み、自身、チーム、組織を、レッド・オーシャンからブルー・オーシャンへと導いていくためのステップとなります。

また本には、PMSマップ(pioneer-migration-setter map)、買い手の効用マップ、6つのパス、4つのアクション(減らす・創造する・増やす・取り除く)などいくつかの手法が紹介されていました。その中でもキーとなっていたのが戦略キャンバスでした。

戦略キャンバスは、自社の製品・サービスが何にどれくらい力を入れているかを、他社製品と比較、分析し、一枚にビジュアル化したものです。私はそのツールを企業支援の際によく使いますが、競合分析にはとても役立つツールです。

なお、戦略プロセス経営実践会が販売している「成功パターンをつくる事業構築【売り手向け】」という教材の中には、戦略キャンバスについて詳しい説明があります。 

ところで、この本には、ブルー・オーシャンへシフトするためのステップとして次の5つが紹介されていました。

  • ステップ1:準備に取り掛かる
  • ステップ2:現状を知る
  • ステップ3:目的地を思い描く
  • ステップ4:目的地への道筋を見つける
  • ステップ5:戦略を絞り込み、実行に移す

上記5つのステップの説明に加えて、時間貸駐車場のパーク24やメガネのJINSなどの事例が紹介されていました。

先に述べた手法の1つに「4つのアクション」があることを述べましたが、その4つの中の一つに「減らす」というアプローチがあります。JINSはメガネ業界に再入した際に4種類の価格に減らすことで、複雑だった料金体系をあらため、顧客が選ぶ手間を省きました。

またJINSは、視力矯正の用途しか持たなかったメガネの概念を見直しました。メガネは不要と思っていた視力の良い非顧客層に対してブルーライト、紫外線、花粉などの対策を訴えて新たな顧客として取り込んだのです。開拓可能な需要を把握した上で、これまで非顧客として捉えていた層の需要を掘り起こしたのです。

そういう事例が紹介されていました。

「ブルー・オーシャン・シフト」はとても良い本でしたが、もっと短時間で効率的良く学びたいのであればこちらの教材がおすすめです。次のコラムは、こちらから!

なお、この本から学んだ内容は、1回のコラムで紹介するにはボリュームが多すぎます。そこで別途、コラムの「経営・戦略」欄の中で何回かに分けて紹介していくつもりです。楽しみにしていて下さい。

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