2023年11月24日
自治体営業では、民間営業の常識に頼るのではなく、相手の課題を理解し、公平性を尊重した提案を行うことが信頼につながる。
こんにちは、関口です。
私は2010年に神奈川県の介護ロボット普及事業に携わったことをきっかけに、多くの自治体との仕事を経験してきました。
その中で強く感じたのは、自治体営業は民間企業向けの営業とは考え方も進め方も大きく異なるということです。
今回は、その違いについてお伝えします。
民間企業では、ホームページの問い合わせフォームから営業メールを送っても、ほとんど返信はありません。
しかし、自治体では状況が少し違います。
もちろん、一斉配信したような営業メールでは返信は期待できません。
一方で、自治体ごとの課題や担当部署に合わせて内容を工夫し、「情報を教えていただきたい」という姿勢で問い合わせを行うと、高い確率で返信をいただくことができます。
私自身、翌日に返信をいただくこともあれば、数週間後に丁寧な回答をいただくこともありました。
重要なのは、営業ではなく情報収集から始めることです。
自治体営業では、「商品やサービスを売る」という発想ではうまくいきません。
まず相手の課題を理解し、その解決方法を一緒に考える姿勢が求められます。
そのためには、自治体ごとの担当部署や事業内容を事前に調べ、相手に合わせたコミュニケーションを行うことが欠かせません。
もう一つ大切なのは、民間企業で行われている営業手法を自治体へ持ち込まないことです。
例えば、贈答品や会食によって関係を深めるような営業は、自治体では逆効果になります。
自治体は公平性と透明性を重視する組織です。
担当者個人との関係よりも、提案内容や社会的な意義が評価されます。
だからこそ、営業テクニックではなく、「地域課題をどう解決できるか」を示すことが何より重要なのです。
自治体営業では、信頼は接待や人間関係では生まれません。
相手の課題を理解し、具体的な解決策を提示し、それを誠実に積み重ねていくことで初めて信頼が生まれます。
自治体営業は民間営業とは異なる世界です。
その違いを理解し、自治体の立場に立った提案ができる企業ほど、長期的なパートナーとして選ばれる可能性が高くなるのです。