戦略プロセス経営実践会の代表・関口は、これまで新規事業の責任者や組織の一員として、事業の立ち上げやプロジェクトの推進に携わってきました。
また、外部の専門家として企業を支援するなど、内部人材・外部人材の両方の立場から、さまざまな新規事業を経験してきました。
例えば、
顧客ゼロ・売上ゼロから、まったく新しい事業をつくる「ゼロ→1」の事業立ち上げ
既存事業が持つ顧客基盤・販売網・配送網などの経営資源を活用した新規事業
一旦契約すれば予算が確保され、民間事業のように損益を大きく気にする必要のない自治体の受託事業
海外から来日したメンバーとの混成チームで取り組んだ新規事業
などです。
顧客も違えば、事業モデルも、組織も、意思決定の仕組みも異なります。しかし、関わり方や新規事業のスタイルが異なっても、一貫して取り組んできたのは、新しい商品やサービスを「事業」として成立させることです。
このページでは、これまで携わってきた代表的なプロジェクトや支援事例をご紹介します。
「売上○%アップ」「導入○社」といった都合の良い数字の切り取りではなく、「どのような事業に」「どのような立場で関わり」「実際に何を行い」「そこから何を学んだのか」を中心にご紹介します。
※守秘義務等に配慮し、企業名・団体名・製品名等は原則として伏せ、一部の業種・内容についても一般化して掲載しています。
~ゼロから事業を立ち上げる~
分野:健康食品/BtoC
関わり方:事業責任者
生鮮食品メーカーにおいて、新たな収益の柱となる通販事業を立ち上げることになりました。
顧客ゼロ・売上ゼロの状態からのスタートでした。
市場・顧客分析から商品企画、販売方法、顧客獲得、リピート購入につなげる仕組みづくりまで、事業全体の立ち上げを担当。
特に、シニア層を主要顧客として、単発購入で終わらせず継続購入につなげる「単品・リピート型」の事業モデル構築に取り組みました。
良い商品をつくるだけでは、事業は成長しません。誰に、どのような価値を、どのような仕組みで届け、継続的な売上につなげていくのかまで設計することが、新規事業には必要です。
また、事業を広げていくためには、販売の仕組みだけでなく、メディアに取り上げてもらうための情報発信やPR活動、大学教授や研究者などの専門家との連携による信頼性・権威性の獲得も重要です。
この経験を通じて、商品、販売、PR、専門家との連携を一体として設計し、事業を育てていく視点を培いました。
~ 行政事業として市場を1からつくる~
分野:介護テクノロジー/BtoB・BtoG
関わり方:プロジェクト推進責任者
社会課題の解決に向け、介護現場への新しいテクノロジーの普及が求められていました。しかし、メーカーと介護現場との間には、製品に対する認識やニーズの大きなギャップがありました。
市場調査、介護施設へのヒアリング、メーカーとの調整、実証、展示・普及活動など、介護テクノロジーを現場へ届けるための一連のプロセスを推進。
技術的に優れた製品であっても、現場の業務やニーズに合わなければ普及しません。また、新しい市場を育てていくためには、自社の力だけでなく、自治体や公的機関の事業・制度をうまく活用し、商品やサービスが広がる仕組みをつくることも重要です。
この経験から、現場への定着方法だけでなく、自治体へのアプローチ、公的事業の受託に向けた進め方、行政・企業・現場をつなぐ役割分担など、自治体と連携して市場を育てるための実践知を培いました。
~既存事業・ 顧客接点を活かして事業を広げる ~
分野:生活関連サービス/BtoC
関わり方:外部アドバイザー
食品や牛乳などの宅配事業を展開していた企業が、新たに水の宅配事業へ参入することになりました。
新規に代理店契約を結び事業をスタートするにあたり、既存の宅配事業で培ってきた顧客基盤や配送網をどのように活かし、新たな事業として立ち上げていくかが課題となっていました。
特に既存顧客にはシニア層が多く、新たな水の宅配サービスをどのように提案し、利用につなげていくかが重要なテーマでした。
新規事業の立ち上げにあたり、既存事業との相乗効果を踏まえながら、ターゲットとなる顧客、サービスの訴求方法、販売方法などについて検討しました。
また、既存の顧客基盤や定期的な訪問・配送といった企業がすでに持っている強みを、新規事業の顧客獲得や継続利用にどのように活かすかという視点から、事業の立ち上げを支援しました。
新規事業というと、まったく新しい市場や顧客をゼロから開拓することを考えがちです。しかし、既存企業には、顧客基盤、販売網、配送網、顧客との信頼関係など、すでに多くの経営資源があります。
「自社がすでに持っている強みや経営資源を最大限に活かすことが、新規事業の成功可能性を高める」ことは以前から理屈では理解していましたが、この経験を通じて、その重要性を実践の中で改めて学びました。
特にシニア市場では、既存顧客との継続的な接点や信頼関係そのものが、新しい商品・サービスを広げるうえで大きな強みになることを実感しました。
~ 民間企業から自治体市場へ参入する ~
分野:シニア向けデジタルサービス/BtoG
関わり方:外部アドバイザー
シニアの利用を想定したスマートフォンアプリを開発する企業において、一般消費者へ直接販売するのではなく、自治体を通じて地域のシニア層へサービスを広げていく事業モデルを検討していました。
そのためには、製品・サービスの機能を説明するだけではなく、自治体にとって導入する意義を明確にし、行政の課題や施策と結びつけて提案する必要がありました。
自治体市場の特性を踏まえ、自治体へのアプローチ方法、提案内容、営業の進め方などについて支援しました。
また、「シニア向けアプリを販売する」という製品起点の考え方だけではなく、自治体が抱える課題に対して、そのアプリがどのような価値を提供できるのかという視点から、提案の方向性を検討しました。
自治体への営業では、民間企業への営業とは異なる視点が求められます。
企業が伝えたい製品の機能や優位性だけではなく、自治体が抱える政策課題や既存施策との関係、導入することで住民にどのような価値を提供できるのかという視点から事業を組み立てる必要があります。
また、自治体向け事業では、提案してすぐに購入されるとは限らず、予算や事業計画など行政特有の仕組みを理解したうえで、中長期的にアプローチすることの重要性も改めて学びました。
顧客へ直接販売する事業もあれば、自治体を通じて普及させる事業もあります。ゼロから市場をつくる場合もあれば、既存の顧客基盤や販売網を活かして、新たな事業を立ち上げる場合もあります。
一方で、さまざまな新規事業に携わる中で、共通して重要だと感じてきたことがあります。
それは、商品やサービスだけを考えるのではなく、市場を理解し、戦略を描き、販売・普及の仕組みをつくり、実行しながら改善していくことです。
どこか一つだけを切り離して考えるのではなく、事業化までの一連の流れをつなげて考える。
これが、私たちが「戦略プロセス」を重視している理由です。
① 事業を「つくる側」の視点
自ら新規事業の責任者として、顧客ゼロ・売上ゼロから事業を立ち上げた経験があります。
計画をつくるだけではなく、実際に顧客を獲得し、売上をつくり、事業を動かす側の難しさを経験してきました。
外部アドバイザーとして、さまざまな企業の新規事業や市場参入にも携わってきました。
企業ごとに異なる強みや経営資源を見極めながら、事業化に向けた課題を一緒に考え、実行を支援してきました。
自治体の受託事業を推進する立場と、民間企業から自治体市場への参入を支援する立場の双方を経験しています。
企業、行政、そして実際にサービスを利用するシニア、それぞれの視点を踏まえて事業を考えます。
新規事業の課題は、企業によって異なります。
「シニア市場への参入を検討している」
「新規事業を立ち上げたものの、思うように進んでいない」
「既存の強みを活かして、新たな事業をつくりたい」
「自治体を含め、新しい販路を開拓したい」
こうした課題に対して、これまでの実践経験をもとに、事業の状況に応じた支援を行っています。