2016年11月4日
バランススコアカードの魅力はさまざま。PDCAそのもの、複数の視点、それに結果だけではなくプロセスなど…。
今回のコラムではバランス・スコアカードについて説明いたします。
バランス・スコアカードの一連の流れは、PDCA(計画、実行、チェック、アクション)そのものと言えます。PDCAは、改善サイクルの代表的な概念として、殆どの業界で知られています。この言葉は、製造業はもちろんですが、介護業界でも知られています。
大学時代から「カイゼン」を学び、社会人になってから「カイゼン」に絡んだ仕事に長く関わった私にとって、バランス・スコアカードのアプローチは非常に納得のいく概念です。だから、戦略プロセス経営実践会でも、基本的なアプローチとして採り入れています。
バランス・スコアカードを構築するに際し、ざっくりした流れは次の通りになります。
企業経営のビジョンと戦略を策定する(明確にする)
これを実現するためにいくつかの視点を洗い出す
戦略マップを作成し、各視点に戦略目標を設定する
各視点の戦略目標に対する重要成功要因を洗い出す
洗い出した重要成功要因に対する業績評価指標を設定する
それぞれの業績評価指標に対するターゲットを決める(数値目標を設定する)
ターゲット(数値目標)を実現させるためのアクション・プラン(実行施策)を作成する
慣れていない人が目にすると、「なんだ、これ?」と思ってしまうかもしれません。バランス・スコアカードは、ビジョンをベースに、戦略を明確にしてから、ビジョンの実現に向けて複数の視点からアクションに落とし込み、指標を駆使しながら管理していくという経営システムなのです。
その一連の流れの中で使われる代表的な管理指標がKPI(Key Performance Indicator)です。
さらに、もう一つ私がバランス・スコアカードを評価している点をお伝えしましょう。
それは、複数の視点から企業のパフォーマンスを評価していることです。
例えば、経営分析という「企業の健康診断」を意味する言葉がありますが、これに使われるのは決算書です。決算書というのは「カネの流れ」という財務面をみています。
企業経営では、売上、営業利益、経常利益などの財務データは非常に重要ですが、これらは「結果」にすぎません。それに、企業経営では財務面が全てではないのです。
バランス・スコアカードでは、複数の視点を設けることにより、財務面の「財務の視点」だけではなく、「顧客の視点」、「人材と変革の視点」、「業務プロセスの視点」と、企業業績を複数の視点からモニターしていきます。
また、追加でもう一点あります。それは、結果だけではなく、そこに至る業務や能力などプロセス重視の業績評価を行っている点についても、私は評価しています。「結果」だけではなく「プロセス」を見ているのです。
以上、今回は私なりに少しバランス・スコアカードについて説明しました。