2023年10月30日
新規事業では、手段から考えるのではなく、戦略を先に描くことが成功の第一歩である。
こんにちは、関口です。
中小企業にとって、新規事業への挑戦は大きなチャレンジです。
しかし、私がこれまで見てきた中では、多くの新規事業が立ち上げ後しばらくすると失速してしまいます。
立ち上げ当初は、社員や取引先の協力によって売上をつくることができます。
社員の知人や友人に購入してもらったり、既存の取引先が応援の意味を込めて契約してくれたりするからです。
ところが、その後は思うように売上が伸びず、事業が停滞してしまうケースが少なくありません。
その原因はどこにあるのでしょうか。
私が感じる最大の原因の一つは、戦略よりも先に手段を決めてしまうことです。
例えば、
「YouTubeで集客しよう」
「SNSを強化しよう」
という発想です。
もちろん、YouTubeやSNSは有効な手段です。
しかし、それらの活用は目的ではありません。
目的は、新規顧客を獲得し、売上と利益を生み出すことです。
YouTubeは、その目的を達成するための数ある選択肢の一つにすぎません。
ところが、「YouTubeを活用すれば売上が伸びる」と思い込んでしまうと、経営者はYouTubeに強い支援会社を探すようになります。
YouTubeの専門会社である以上、提案の中心も当然YouTubeになります。
その結果、本来は他にもっと有効な方法があったとしても、検討されないまま終わってしまうことがあります。
結果として、魅力的な動画は完成するかもしれません。
しかし、それだけで事業が成功するとは限りません。
本来であれば、展示会や紹介営業、代理店開拓、PR活動など、もっと効果的な方法があったかもしれないのです。
それでも、「YouTubeありき」で考えてしまうと、他の選択肢が見えなくなってしまいます。
新規事業で最初に考えるべきことは、
「どの市場で、誰に、どのような価値を提供するのか」
という戦略です。
その戦略が決まって初めて、
「そのためにはYouTubeが有効なのか」
「展示会がよいのか」
「営業を強化すべきなのか」
という手段を選ぶことができます。
戦略がないまま手段を選ぶと、どれだけ努力しても成果につながりにくくなります。
新規事業では、戦略があって初めて手段が生きます。
手段から考えるのではなく、まず戦略を描くこと。
それが、新規事業を成功へ導く第一歩なのです。
なお、新規事業が失敗する理由は、これだけではありません。
次回は、もう一つの大きな原因である「市場選定」について考えてみたいと思います。