2020年3月15日
部門別採算制度、社内売買、社内取引対価
こんにちは。戦略プロセス経営実践会の関口です。
最近は日本だけでなく世界各国で新型コロナウイルスの感染が拡大し、経済への影響も大きくなっています。企業経営に携わる方々にとって、不安な日々が続いていることと思います。
さて、稲盛和夫氏は著書の中で、次のような趣旨のことを述べています。
製造現場では、生産数量や重量だけを管理していても、社員に採算意識は生まれない。生産数量に単価を掛けた「生産高」と、それを実現するために使った経費が見えることで、初めて採算を意識するようになる。
私も、まったくその通りだと考えています。
では、小さな組織単位で採算を管理するには、どのような仕組みが必要なのでしょうか。
そこで重要になるのが、「社内協力対価」という考え方です。
サービス業では、一つの売上が複数の部門の協力によって生み出されることが少なくありません。
例えば医療機関では、整形外科の診療は、病棟、薬剤科、放射線科など多くの部門の支援によって成り立っています。
アメーバ経営では、患者から受け取った医療収入を、各部門の貢献度に応じて「協力対価」として配分します。
整形外科から病棟、薬剤科、放射線科へ収入を振り分けることで、それぞれの部門にも自分たちが生み出した収入が見えるようになるのです。
こうした仕組みがあることで、各部門は自分たちの仕事が売上や利益にどう結び付いているかを日々実感できます。
その結果、「もっと良いサービスを提供しよう」「もっと改善しよう」という意識が自然と生まれてきます。
多くの会社では、経営陣が方針を決め、それを社員へ指示するというスタイルが一般的です。
一方、アメーバ経営では、数字を共有し、自分たちで考え、改善する仕組みが組み込まれています。
つまり、人を動かすのは命令ではなく、「数字」と「当事者意識」なのです。
だからこそ、社員一人ひとりが経営者感覚を持ち、自発的に改善へ取り組む組織が育っていくのではないでしょうか。