2020年1月10日
パーパス、存在意義、経営戦略、ビジョン、ミッション
こんにちは。戦略プロセス経営実践会の関口です。
さて、書籍『BCGが読む経営の論点2020』から、「パーパス」という考え方をご紹介します。
パーパス(Purpose)は直訳すると「目的」という意味ですが、経営においては「企業はなぜ社会に存在するのか」という存在意義を表す言葉として使われています。
近年、このパーパスが世界中で注目されるようになっています。
本書では、ビジョン、ミッション、パーパスの違いについて、次のように整理されています。
ビジョンは、「企業が目指す姿(Where)」。
ミッションは、「その姿を実現するために何をするか(What)」。
そしてパーパスは、「なぜその会社が存在するのか(Why)」です。
つまり、パーパスは、ビジョンやミッションよりも上位にある考え方なのです。
では、なぜ今、このパーパスが重要になっているのでしょうか。
私は、企業を取り巻く環境が大きく変化していることが理由だと考えています。
市場や顧客のニーズが急速に変化する中では、従来の延長線上で経営を考えるだけでは十分ではありません。
「自社は何のために存在する会社なのか」
その原点が明確になっていなければ、事業の方向性や戦略もぶれてしまいます。
本書では、パーパスは二つの問いが重なるところで定義されると説明されています。
一つは、「自社ならではの強みは何か」。
もう一つは、「社会は何を求めているのか」。
この二つが重なるところに、その企業ならではの存在意義があるという考え方です。
また、本書では、パーパスを明確にした後は、それを組織全体へ浸透させ、経営や事業活動へ結び付けていくことが重要だと述べています。
つまり、パーパスは単なる理念やスローガンではありません。
戦略を考え、新しい事業を検討し、人材を育成し、組織を強くしていくための「経営の基点」となる考え方なのです。
私は、この点が非常に重要だと感じました。
中小企業では、どうしても「今年は何を売るか」「どこへ営業するか」といった目先の課題に意識が向きがちです。
もちろん、それらは大切です。
しかし、その前に、
「私たちは何のために存在する会社なのか」
という問いに向き合うことが、これからの時代の経営にはますます求められるのではないでしょうか。
BCGの手法をそのまま中小企業へ当てはめる必要はありません。
しかし、「存在意義を明確にし、それを起点に戦略を考える」という発想は、企業規模に関係なく参考になる考え方だと思います。