2022年8月31日
リスキリング、経営改革、人材育成、DX、昭和型経営
こんにちは。戦略プロセス経営実践会の関口です。
この夏、『2025年日本経済再生戦略』という本を読みました。
著者は、元日本マイクロソフト社長の成毛眞氏と、経営共創基盤(IGPI)の冨山和彦氏です。
この本を読んで私が最も印象に残ったのは、「昭和型の成功モデルから脱却しなければ、日本は変われない」というメッセージでした。
本の中では、「耐用期限切れの昭和型成功モデルが新陳代謝を妨げている」と表現されています。
また、日本企業の特徴として、「同質的・固定的なメンバーによる年功的ピラミッド組織」という言葉も紹介されていました。
非常に的を射た表現だと思います。
戦後の高度成長期には、この仕組みが大きな力を発揮しました。
終身雇用、年功序列、企業内で人を育て、長く雇用する仕組みは、日本経済の成長を支えてきました。
しかし、時代は大きく変わりました。
市場は成熟し、変化のスピードは加速しています。
そのような時代では、多様な価値観や経験を持つ人材が集まり、新しい発想を生み出す組織の方が強くなります。
ところが、今でも多くの企業では、同じような経歴を持つ社員が長年勤め続ける組織が少なくありません。
もちろん、それが悪いというわけではありません。
しかし、環境が変化しているにもかかわらず、組織の仕組みだけが変わらなければ、新しい価値を生み出すことは難しくなります。
本書では、個人には「自己トランスフォーメーション」が必要だと述べています。
つまり、学び直し(リスキリング)です。
実際に、多くの企業がデジタル人材の育成へ投資を始めています。
これまでの経験だけに頼るのではなく、新しい知識やスキルを身につけることが、これからの時代には欠かせません。
一方で、企業にも求められることがあります。
それは、「今、お客様は何に価値を感じ、お金を払うのか」という原点へ立ち返ることです。
時代が変われば、価値も変わります。
過去の成功体験にとらわれるのではなく、「今、何が求められているのか」を考え続けることが重要なのです。
私は、この本を読みながら、「変わること」が目的なのではなく、「変化する社会に合わせて、自分自身も企業も進化し続けること」が本当に大切なのだと改めて感じました。
昭和型の成功モデルが悪かったのではありません。
その時代には最適な仕組みでした。
しかし、時代が変われば、経営のあり方も変わります。
だからこそ、企業も個人も、「これまで」ではなく、「これから」を基準に考える姿勢が求められているのではないでしょうか。