2019年11月12日
プラットフォーム戦略、ネットワーク効果、GAFA、デジタル・ドミノ効果、デジタル戦略
こんにちは。戦略プロセス経営実践会の関口です。
今回は、米国のHBR誌に掲載された論文をまとめた書籍『テクノロジー経営の教科書』から印象に残った内容をご紹介します。
テーマは、「デジタル・ドミノ効果」です。
本書では、これからの世界経済では、一握りの「ハブ企業」が産業全体を支配する構造がさらに進んでいくと述べています。
ハブ企業とは、Google、Amazon、Apple、Alibabaなど、巨大なデジタルプラットフォームを持つ企業です。
これらの企業は、一つの市場で成功するだけではありません。
ネットワークを基盤に、多くの利用者や企業を結び付け、その強みを活かして次々と新しい市場へ参入していきます。
そして、新しい市場でも利用者を獲得し、さらにネットワークを拡大する。
この繰り返しによって、一社が複数の産業で大きな影響力を持つようになります。
本書では、この現象を「デジタル・ドミノ効果」と表現しています。
その代表例が携帯電話市場です。
かつては、モトローラやノキア、ブラックベリーなど、多くのメーカーが製品性能を競い合っていました。
しかし、iPhoneとAndroidの登場によって競争のルールは一変しました。
主役はハードウェアではなく、OSとアプリを中心としたプラットフォームになったのです。
その結果、業界全体の価値はGoogleとAppleへ集中し、多くの端末メーカーは競争力を失いました。
これは携帯電話業界だけの話ではありません。
音楽、映像、流通、金融など、多くの産業で同じような変化が起きています。
重要なのは、ハブ企業は「より良い製品を作る」ことで勝っているのではないということです。
ネットワークを構築し、多くの利用者や企業を結び付けることで、新たな市場そのものを作り出しているのです。
私は、この点がこれからの経営を考えるうえで非常に重要だと思います。
これからは、製品やサービスだけを磨けば勝てる時代ではありません。
自社はどのネットワークの中で価値を発揮するのか。
誰とつながり、どのような関係を築いていくのか。
こうした視点が、企業の競争力を左右する時代になっていくのではないでしょうか。