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【マーケティング003】
2016年10月16日(日)
今回は、先の記事の中で指摘した「ニュース性のある情報」について説明しましょう。前回の記事を読んでいない方は、まずはそちらを先にさっと目を通してみて下さい。
ちょっとここで考えてみましょう。
あなたの周りには、よく考えてみれば「たいしたことない事実」を面白く、しかも可笑しく、大げさに話をするようなことをする人がいるのではないでしょうか?
考えてみて下さい。同じ事実をどう表現するかによって相手からの反応が大きく異なるのです。「ニュース性のある情報」とはこれと同じ要領です。
もう少し具体的な例を挙げましょう。それは「ギャップ」です。「意外性」とでも言うべきでしょうか。
どれもギャップが大きい(世間の常識から逸脱している)から注目に値するのです。しかし、これは時代と共に変わっていきます。今は「えっ?」と言われることも、時代の流れと共に珍しくなくなってしまうと注目に値しません。
自らニュース性のあるネタを作ることは、これらの例と同じなのです。
ポイントは1つの「事実」をどう伝えるかによって、面白くもつまらなくもなるのですが、ギャップを活用することです。あなたがニュース性を演出しない限り、周囲は関心を持ってくれないのです。
参考までに、メディアに取り上げてもらうことを目的に、ニュース性のあるネタを作るポイントを以下の通りお知らせします。
まず、なるべく1企業や1個人だけが恩恵を受けない、片寄りがない公共性あるテーマを選ぶことです。出来れば第三者に登場してもらいましょう。あるいは、第三者に便乗しましょう。
例えば、あなたが地元の小学生を招いて「社会体験学習会」、「1日社長になる日」、「工場長体験会」のようなイベントを開催すれば、それだけでニュースとなり地元のメディアが注目するかもしれません。前回の記事に書いた通り、こういうイベントがあることをプレスリリースで情報発信するのです。
何もネタがなければ、プレスリリースを出しても、紙くず同様になりかねませんが、小学生を招くイベントであればニュース性が高くなります。
大都市ではこの程度のことでニュースになることは無理でしょうが・・・。
旬のニュースに便乗して取り上げてもらうことも可能です。社会貢献をアピールするやり方も注目が集まりやすいですね。
2つ目は、「テーマ」の「切り口」や「キーワード」。それに「タイトル」を工夫し、対象を広げること。
例えば、「ダイエット」食品があるとします。この食品の「訴求ポイント」はダイエットかもしれません。つまり、テーマは「ダイエット」に過ぎないのです。
しかし、「商品へのこだわり」、「開発秘話」などをよく整理してみれば、「ダイエット」以外にも色々な「言葉」や「表現」が出てくるはずです。
「女性の新しい生活スタイル」、「ニューヨーク発」「ハリウッド」「アマゾンの○○族にはなぜデブがいないのか?」などと様々な切り口から数多くのキーワードが出てくるはずです。
要は、ダイエット食品だからと「ダイエット」に拘るのではなく、それを取り巻く様々なテーマとリンクさせるのです。それによって新たな切り口やキーワードが見付かるはずです。しかも、話題性のある「何か」と勝手に結び付けてしまうのです。
例えば、以前、「ヒルズダイエット」という商品が名古屋の外資系通販会社から発売されましたが、これはあの六本木ヒルズが話題になったので、それに便乗して名付けた(タイトルを付けた)と思われます。
3つ目は、「中央よりも地方、大衆紙より専門誌を狙え」ということです。
東京は、政治・経済の中心で、様々なジャンルの有名人が住み、世界中の文化や芸術、食事が楽しめる大都市です。毎日、数多くの事件が起こり、様々なイベントが開催されています。
そんな東京で取り上げてもらうのは大変です。ちょっとのことではニュースにはなりません。日頃からこれといったニュースがない地方都市の方が取り上げてもらいやすいのです。
先に例として書いた小学生を招くイベントも東京よりも地方都市の方が遥かに取りあげてもらいやすいでしょう。
ニュース性のあるネタのつくり方は、わかりましたか?次のコラムは、こちらから!
他にもいろいろありますが、長くなってきたので、今回はこれで終了いたします。
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