戦略とプロセスを明確化した事業デザイン:
自らに選択肢があることを知りながら「できない」を「できる」に!
戦略プロセス経営実践会の関口です。
さて、今回の内容はちょっとふざけています。
なぜなら、テーマが「英語の先生から教わった!courtesan(高級娼婦)はなぜ高くても集客できのか?」だからです。なんと娼婦の集客の話なんです。
実は私、交換留学生(exchange student)としてアメリカの高校に留学したことがあります。その後、日本の高校を卒業してからアメリカの大学へ進学しました。
大学を卒業した後、MBA(経営学修士)を取得するため再びアメリカへ渡るまでの間、オリンパスに勤務しました。場所は東京都八王子市。
オリンパスに勤務していた当時、就業後に会社の送迎バス(社バス)に乗り込みJR八王子駅まで向かい、JR立川駅の近くにある某カルチャースクールにて英語のクラスを受講したことがあるのです。
私がアメリカの大学へ進学するときに参考にした書籍の著者が講師を務めているクラスを偶然にも見つけ、「ぜひ、この人の授業を受けてみたい!」という気持ちから受講しました。
クラスは計8回ほどあったと思いますが、なにせ1993年か94年のことなので殆ど覚えていません。ところが、不思議なことに今でもよく覚えていることが1つだけあるのです。というか、今はもう、それしか覚えていません。
それが本日のテーマでもある「courtesan(高級娼婦)はなぜ高くても集客できるのか?」に関連した内容となります。
ところで、ここから英語の話になりますが、少し我慢してください。
英語の「court」には「囲む」という意味があります。例えば、tennis court(テニスコート)やcourthouse(裁判所)といった単語がありますが、どれも確かに囲われていますよね?
そこで、某カルチャースクールの英語の先生は、授業中にcourtesan(高級娼婦)の話を始めたのでした。call girl(コールガール)と違い、囲われたところ(日本だと遊郭?)にいたので「court」が使われ、courtesanというスペルになったという話でした。
call girl(コールガール)は道端で見知らぬ客に「ねえ、ねえ、遊んでいかない?」などと話しかけて集客(お客さんを獲得)します。一方、courtesan(高級娼婦)は囲まれた場所にどっしり構えているとのこと。自ら街へ出ていき、見知らぬ客に「ねえ、ねえ、お兄さん!」などと声を掛けるようなことは決してないのです。
call girl(コールガール)は自ら路上の通行人に話しかけるということで、いわゆる直接営業を行っていることになります。自分で営業を行っているということ。しかも、それは「お願い営業」なので,結果として低価格でサービスを提供する羽目になります。路上で出会った人にお願いした上で金を払ってもらおうとするからです。
一方、courtesan(高級娼婦)は、囲われた場所にいて、どっしり構えているのです。客の方からいろいろな情報を見聞きした上、探し出し、苦労の末になんとか見つけ出してくるのです。客は苦労した末に、ようやくサービスを提供してもらうことになります。つまり、その時点において期待感がとても高まっているのです。
客は無意識ながらも「やっと見つけ出した」「このチャンスを逃してはならない」という気持ちになっています。だから、call girl(コールガール)の数倍以上の価格が設定されていてもOKなのです(払ってくれるのです)。「高い!」と感じないのです。
英語の先生の話はこのような感じでした。さすがな説明だと思いました。この面白い話のお陰で、10年、20年、30年と時間が経過しても、いまだに覚えているのです。いまだに「court」には「囲む」という意味があることも覚えているのです。
もし、その英語の先生が、真面目な話をしていたら、おそらく数カ月後には私の頭の中から消えていたことでしょう。
それにお気づきかもしれませんが、実は上に書いた内容は、現代でも同じですね?
call girl(コールガール)のように、自ら見込み客へアプローチし、「買ってください!」「遊んでいってください!」などとお願いするやり方では、どうしても料金が安くなってしまいます。なぜなら、お願いしているからです。「お願い営業」を行っているからです。
一方、客側がやっとの思いで見つけ出してサービスを提供してもらう場合は、料金を高く設定しても顧客はやって来ます。高値でも購入してくれるのです。待ち時間が長くても来るのです。
courtesan(高級娼婦)の場合は、顧客の方から「ぜひ、お願いします!」と寄ってくる状況を上手に作り出していたということになります。
次の記事(No.8)に紹介しますが、毎日行列ができる「とある診療所」があります。身近な者がお世話になっている診療所です。そこは早起きして朝の8時に行っても、100人以上が待機していることもあり、なかなか名前が呼ばれない!
このような患者が殺到する「とある診察所」があるのですが、そこも同じです。courtesan(高級娼婦)の集客と同じことをしているのです。あなたもぜひ、courtesan(高級娼婦)の集客と同じことをやってみては?
次回もお楽しみに。
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