【関口のつぶやき、感じたこと 048】 

2020年 6月 30日(火

  • コロナ
  • オンラインセミナー
  • 顧客の声

こんにちは。戦略プロセス経営実践会の関口です。

コロナの影響で最近は「オンラインセミナー」「Zoomセミナー」などと称した非対面型のセミナーが増えてきました。増えてきたというよりも、セミナー主催者の多くがオンライン対応せざるを得なくなったと言っても良いでしょう。今年の3月以降、あっという間にオンラインで開催するセミナーを当たり前のように目にするようになりました。

何年か前からウェビナーを開催している会社はいくつかありましたが、オンラインでセミナーに参加するというスタイルは一般的ではありませんでした。それが今年に入ってからコロナの影響でわずか2~3カ月の間にオンライン一色に変わったのです。

私は3月以降、いろいろなオンラインセミナーに参加してみました。そのうちにセミナーの開催方法が上手い会社とそうではない会社の違いがかなりわかってきました。

そこで本日は「オンラインセミナーの開催で上手くやっている会社は何をやっているのか?」という点についていくつかのポイントをお知らせします。

なお、ここでいう「上手い」とは「話が上手い」「内容が充実している」「わかりやすい」という意味ではありません。オンラインセミナーを開催する本当の目的である「次なる高額サービスを申し込ませる」ということに関して誘導方法が「上手い」「さすがだ」という会社のやり方をお知らせします。

まず「上手い」「さすがだ」というセミナーの開催方法については、オンラインもリアルもかなりの共通点が見られます。例えば、「参加者が部屋から出ていく前に、申し込ませてしまうこと」や「価格は最後の最後に伝える」という原則は同じなのです。

もしリアルのセミナー開催の「さすがだ!」と叫びたくなる巧みな方法についてご興味があれば、このサイトの「事例から学ぶ集客の知恵」の中で事例を詳しく紹介していますので、ぜひ登録してみて下さい。

では早速、「オンラインセミナーの開催で上手くやっている会社が何をやっているのか?」という点について気付いた点をお伝えします。ある会社の事例となります。

1つ目は「参加させる・入力させる」ということです。開催側が一方通行的に話すと参加者が退屈します。眠くなってしまいます。そこで「考えてもらう」「書いてもらう」という機会を何度も与えていたのです。セミナーの登壇者が何度も質問を投げかけ、参加者に対してZoomのチャット機能の入力画面に書き込んでもらうよう働きかけていたのです。

また、入力してもらったコメントの一部を読み上げて、「●●●という意見ですね。ありがとうございます」などと、チャットの入力画面に書き込まれたコメントの一部を読み上げながら参加者にフィードバックしていました。この方法であれば、一方通行ではなく双方向のコニュニケーションがオンライン上でも成立します。

なお、「入力させる」ということは、マーケットリサーチの面からも非常に都合が良いことだと私は気づきました。この点について詳しく説明すると本日のコラムが非常に長くなってしまうので、「事例から学ぶ集客の知恵」の新しい記事として後日、追加するつもりです。

2つ目は「コンテンツは少なめで、顧客の声の小出しの連続」となります。セミナーの参加者はパソコンやスマホの画面を通じて参加しているので、映し出されるスライドの文字が多いと理解できません。文字が小さく多いと、話を聞かないでスライドに見入ってしまいます。読むことに集中してしまうのです。だから、スライドの作り方がリアルのセミナーと比べて非常シンプルだったのです。情報量が半分以下でした。いや1/3以下でも良いでしょう。

また、1つのスライドの情報量が少ないだけではなく、セミナー全体から得られる情報が時間の割に非常に限定的だったのです。つまり有料にも関わらずコンテンツがショボイと言えます。では参加者は何を聞かされたのでしょうか? それは、次に紹介する通り「顧客の声」でした。

「顧客の声の小出しの連続」ということで、顧客の体験談をセミナーの途中に何度も小出しにしながら紹介していたのです。しかも「それでは次に顧客の声を紹介します」などと顧客の声を紹介することを告げることなく、セミナーの最初から終わりまでさりげなく何度も顧客の声を繰り返し紹介していたのです。わざとらしく思われないよう、小出しにしていたということです。

別な表現をすると、テレビのコマーシャルの内容を巧みに番組内に組み込んでしまうような方法と言えます。

また「事例から学ぶ集客の知恵」の新しい記事として詳しく説明するつもりですが、実はこの類の顧客の声はちょっと怪しいことが多いのです。「顧客」というよりも、むしろプロモーションの「協力者」と言うべき存在だからです。

3つ目は「休憩時間の有効活用」となります。休憩時間を無駄にしていなかったのです。では、無駄にしないで何をしていたのでしょうか? それは上に書いた通りです。顧客の声の紹介でした。しかも上手く工夫されていました。最初は顧客(?)のインタビュー動画を流していました。次の休憩時間には、チャットに記入したリンク先の案内をしていました。そこをクリックすると業種別に顧客の声が紹介されているページに飛ぶようになっていました。そこには「手書きアンケートの画像」と「読みやすいように入力し直した文章」がセットで掲載されていました。

他にもいろいろあるのですが、文章が長くなってしまうので別の機会に改めてお伝えすることにします。

ところで、一方の上手くない会社は何をやっていたのでしょうか? それは「一生懸命に教えようとしていた」ということです。

無料にも関わらず、「あれも!これも!」と伝えようとしていたのです。これは真面目な会社によく見られることです。本当は、こういう会社のサービスの方が良いことが多いのですが、集客のノウハウという点に関しては劣ってしまうのです。

最後になりますが、本日紹介したオンラインセミナーは、個人や個人事業主向けでした。即決できる決済者が参加していれば、非常に効果的な方法かと思います。

ちなみに、本日、上手い事例として紹介したオンラインセミナーを開催した会社は、わずか千円で参加者を募っていました。しかしセミナー会場で売ったサービスはなんと40万円でした。2日のWEBセミナー(研修)です。1日の参加料が20万円ということです。しかも、これは個別指導ではありません。ちょっとオマケ(特典)が付くとはいえかなりの料金です。

また2日間の詳細な時間割(スケジュール)などありませんでした。つまり、具体的に何をやるのかはよくわからなかったのです。それでも人は申し込んでいたのです。

要は、売るためには詳細なスケジュールなど殆ど必要ないということです。それ以上に重要なことがあるのです。とにかく、これ以上に詳しいことは「事例から学ぶ集客の知恵」で改めて説明することにします。

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