【関口のつぶやき、感じたこと037】 

2019年 11月 18日(月)

  • AR(拡張現実)
  • 物理世界とデジタル世界
  • VR(仮想現実)

こんにちは。戦略プロセス経営実践会の関口です。

本日のテーマは「AR(拡張現実)の可能性」です。こちらの内容についても、書籍「テクノロジー経営の教科書」から学んだことを説明します。

ARはAugmented Realityの略で「拡張現実」と訳されています。一般的にはARという表現が広く使われています。これはデジタルのデータやイメージを物理世界に重ね合わせる技術群です。

わたしたちの現実世界が3次元であるのに対して、判断や行動の参考にする膨大なデータは2次元のページや画面にくくりつけられているため、現実世界とデジタル世界には隔たりがあるのです。ARは、この隔たりを縮めて、いまだ開拓されていない人間ならではの能力を、確実に引き出してくれます。

ARの本質は、大量のデータや分析内容を画像や動画に変換して、現実世界に重ね合わせる点にあります。ARを使えば、現実世界のモノや環境の上に、デジタル情報をじかに表示できます。そのたため、我々は物理世界とデジタル世界を頭の中で橋渡ししなくても、両方を同時に処理できるようになるのです。

例えば、車の運転を考えてみましょう。カーナビを使う場合、画面上の情報を頭の中で眼前の道路上に移し変えるのは意外と努力を要することです。頭の中で翻訳するようなこと行なうことになります。当然ながら間違いにつながりやすいのです。現に私も、カーナビを使っているにも関わらず、左折あるいは右折する場所を間違えたことが何度もあります。でも、ARがデジタル情報をそのまま物理世界に重ね合わせて表示してくれれば間違えることはなくなるはずです。

また、本によると「ARはすでに指示、研修、コーチングの既成概念を打ち破っている」とのこと。対面指導は費用がかさみます。指導する側とされる側が顔を合わせなくてはならず、一度で目的を果たせるとは限りません。そこでARを活用すれば、製品の組み立て、機械の操作、倉庫での商品取り出しなどの業務について、現場でリアルタイムに手順を追いながら、目に見える形で指示を受けることが可能になります。

現場でARデバイスを使う人の目に映る中身を、遠隔地にいる専門家のもとに送信し、取るべき対応をすぐに案内してもらうことも可能になるのです。だから、指示、研修、コーチングの既成概念を打ち破るのでしょう。

さらに、本には、ARは大きく分けて2つの方法により事業価値を創造するということが書かれていました。1つはAR自体の製品化です。もう1つはバリューチェーン全体、すなわち製品開発、製造、マーケティング、サービスほか多様な分野における成果向上です。

デジタル革命は、生産性を向上さえ、経済のそこかしこで価値を引き出しています。次第に、データや知識の不足ではなく、それをどう吸収して行動に活かすか、つまり、人間とのインターフェイスが制約条件になってきているのですが、その主な解決策として浮上しているのがARの活用なのです。

ARは研修や技能向上を根底から変え、その恩恵により人間は、時間と費用のかかる従来型の指導を受けなくても、洗練された仕事ができるようになるとのことです。つまり、ARのおかげで人間はデジタル革命とその恩恵すべてを、よりよく活かせるようになるのです。

なお、ARの同類として知られているVR(Virtual Reality)は「仮想現実」と呼ばれます。これはARと補完的な関係にある別個の技術です。ARがデジタル情報を物理世界に重ね合わせるのに対して、VRは物理的現実の代わりにコンピューターが生成した環境を用います。例えば、ヘッドセットを装着することで、鳥のように空を飛べたり、海中を潜ったりすることが展示会などの場で体験できますが、あれはまさにVRなのです。

とにかく、ARは、デジタル世界と物理世界の溝を埋めるための強力なヒューマンインターフェイスの役割を果たす歴史的なイノベーションになるとのことです。

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