【マーケティング009】 

2020年9月14日(月)

こんにちは、関口です。

本日は「マーケティングノウハウの販売会社のマーケティングは何が違う?」の2回目のコラムをお届けします。

時間があれば、このコラム(記事)を読み始める前に、前回の『「成功するZoomセミナー」へ誘導するための仕掛け1』にさっと目を通しておいてください。

マーケティングノウハウを販売する会社の「お客の集め方」をわかりやすく紹介しています。

では早速、本題に入ります。「マーケティングノウハウの販売会社のマーケティングは何が違うのか?」という点に関し、これまでに私が気づいた点をいくつかお伝えします。

 

前回のコラムでも紹介した通りですが、この会社はサービスを原則、全てオンライン上で提供します。ところが集客面に関して、DMをかなり頻繁に活用しているのです。つまり、集客面においてはオフラインにもかなり力を入れているのです。前回のコラムにも書いた通り、週1回くらいのペースでDMが届きます。

もちろん、メールでもさまざまな情報を送ってきます。しかし私はそれらに殆ど目を通すことがありません。今の時代は、何かしらのイベントに参加すると、主催・共催の企業から繰り返しとイベントや商品・サービスの案内メールが送られてきます。

私は、それら1つ1つを開封しません。多くは「即、削除」です。業務に関係ないメールに目を通すことがないのです。マーケティングノウハウの販売会社からのメールも同様です。

また、特に大きな会社に見られるのですが、送られてくるメールに記載されている情報の多くは、直接的、あるいは、間接的な違いこそあれイベント案内など「売り込み」です。しかも「送り手」の顔やキャラが見えないのです。

「こんにちは●●株式会社です!」などという文面を目にしても「これって誰?」って感じで、相手の顔やキャラをイメージすることができません。

ところが、マーケティングノウハウの販売会社のメールは個人名を名乗っており、パーソナリティが伝わる工夫を施しています。細かい事を書き出すと、この説明だけで長文になってしまうので止めておきますが、たかがメールとはいえ、イベントや商品・サービス案内ばかりのメールと異なり、「送り手の顔が見える」工夫がなされているのです。

次に、DMについてお伝えします。マーケティングノウハウの販売会社のDMは注目に値します。お伝えした通り、送ってくる頻度が半端ないのです。それだけではありません。実にさまざまなタイプのDMを送りつけてきます。飽きさせないのです。あるときはサイコロが入っていました。また別のある時は封筒に大きく「祝合格」と記載されていました。

つまり、単にDMとしてありきたりな封筒に、ありきたりな印刷物を入れて送りつける方法とは異なるのです。封筒も立派な販促物として最大限に活用しているのです。

また、マーケティングノウハウの販売会社は、大きく2タイプのDMを送ってきます。1つは「立派なDM」、もう1つは「簡易的なDM」です。これらを使い分けているのです。

ある時に送られてきた「立派なDM」には次のような印刷物が入っていました。

1)価格表。A4用紙1枚、表&裏。価格表には「VIP優待価格」と書いてありお得感を演出していることがわかります。

2)小冊子。A4で16ページ(A3用紙4枚分)のボリューム。外面カラー、中面モノクロ。この小冊子が読み物として大きな役割を果たしています。マーケティングが上手な通販会社が商品の発送時に同梱する読み物のようなつくりになっているのです。

3)よくある質問(Q&A)。A4用紙1枚、表&裏。わかりやすくQ&Aがまとめられています。

4)特典案内。A4用紙1枚、印刷は片面のみ。「今回は一般募集の前にVIPのあなたを特別価格でご招待」との記載があり、お得感を伝えようとしています。

5)返信用封筒

このように計5点がA4サイズの封筒で送られてきました。この会社の「立派なDM」は、いつもこのような感じです。1つのDM製作に時間とカネが掛かっていることがわかります。

送信数が500とか800くらいではとても1つのDMにここまで費用を掛けられないはずです。大量に送り、それなりの売上が期待できると判断しているから、ここまでカネを掛けることができるのです。

また特に注目すべきポイントは、1つのDMが1つの商品に限定・特化している点です。しかも販売する期間も限定なのです。DMが届いてから1週間もないのです。

つまり、商品を1つに絞り、販売期間を1週間以内に限定し、アクションを促しているのです。

ちなみに、「簡易的なDM」ではハガキを送ってきます。サイズはさまざまです。ハガキサイズの時もあれば、A4サイズのこともあります。「簡易的なDM」の目的は明確です。

それはプロモーション用のランディングページに誘導することです。ここでも購入を急かすために「●月●日まで限定」と、届いてから3~4日程度の期日が設定されていることが殆どです。

次に、ホームページの話に移りましょう。マーケティングノウハウの販売会社は、コーポレートサイトとプロモーション用のランディングページを上手く使い分けています。コーポレートサイトは、ごく一般的な会社と同じような作りになっており、何も特別なことはありません。真面目な内容になっているのです。

ところが、コーポレートサイトとは別に用意されたプロモーション用のページにはさまざまな工夫が施されています。これはDMと同じように期間限定で公開されます。またコーポレートサイトとは全く別の顔を見せます。良くいえばダイレクト・レスポンス型のページになっているということ。もう少しハッキリ言うと2000年過ぎから流行り出した情報商材の販売ページに近い作りになっているということです。

つまり、キャペーン毎に異なるページを作成し、期間限定で公開するという方法です。その期間に購入を促し、3~4日間ほどの期日が過ぎるとそのサイトは閉じられてしまうのです。そして、しばらくすると別のプロモーションの案内が届くのです。

「再募集」ということで以前に販売した商品・サービスの再販を行うことはあっても、原則、「時間がきたらオシマイ」ということです。

次回はマーケティングノウハウの販売会社が「成功するZoomセミナー」にどのように誘導したかについてお伝えします。ご期待ください。

あまり長々と書くことは止めて起きますが、マーケティングノウハウの販売会社のビジネスモデルは、「同じモノをずっと売らないで変えていく」ということです。

どの商品もサービスも期間限定の販売ということ。常に「今しか買えませんよ!」というメッセージを発信しているわけです。

しかも、皆に同じ商品・サービスを案内するのではありません。例えば、「A」というグループに「1」という商品・サービスを案内している時に、「B」というグループには「2」を案内しているのです。常時販売している商品・サービスはないのです。

「マーケティング」という大きなテーマに興味を持っている小さな事業主を対象に、次から次へと新しい商品・サービスを案内するビジネスモデルなのです。また、少し古い商品などは、ある商品をプロモーションする際に「特典」として活用されます。

だから、新たなプロモーションを案内する際は、「特典1」「特典2」特典3」…と常に特典がてんこ盛りの状態になっているのです。

「特典」を活用しながら、お得感を演出するのです。特典を付けても彼らに追加のコストが発生するわけではないので、こういうことが可能なのです。すべてが自動化されており、顧客が自らネット上からログインしたり、ダウロードするだけなのです。

「1つ、2つを売ったらオシマイ」ということではなく、一人の顧客に対して新しい商品・サービスをいつまでも案内し続け、買ってもらうというビジネスモデルなのです。単価が20~30万円以上とどれも高いので、DMを駆使しながら10回、20回と案内し、そのうちに1回でも買ってもらえれば、十分に利益が出せるはずです。

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