【マーケティング005】 

2017年4月14日(金)

先の「インターネットマーケティングの基本の基本」と題したコラムに書いた通り、ホームページが私たちの生活に使われ始めてもう20年以上が経過しました。しかし、いまだにホームページを重要なマーケティングツールとして認識していない会社が少なくないようです。

特にBtoBの事業を展開している企業にこの傾向がよく見られます。前々からお付き合いしている決まった法人から繰り返し仕事がくる前提で事業展開している法人・団体には、ホームページをネット上に公開する会社案内や掲示板程度に捉えているところも少なくないようです。

一般消費者向けに商品やサービス提供している企業にはホームページを上手に活用しているところが多く見られるのですが、中小の製造事業者のホームページなどを見る限り、まさにネット上に会社案内や製品情報を掲載する感覚でホームページを捉えている企業が多いようです。

そのような企業では、「ホームページを活用して集客する」「ホームページをマーケティングツールとして…」という意識が限定的であり、「皆がやっているから…」という感覚なのかもしれません。

ホームページの世界は進化のスピードが非常に速いです。そのためビジネスにおけるネット活用に関しては、人や会社の間によって雲泥の差があることを痛感します。また、その雲泥の差を上手にビジネスとして利用している人も少なくないのです。

大企業から一般個人に至るまで誰でも容易にホームページを立ち上げることができる時代になりましたが、「ホームぺージを作ったが売れない」という企業が多いことは確かです。そのためホームページの存在を軽視してしまう人が散見されますが、実は「ホームぺージを作ったが売れない」という原因は大きく2つに絞られるはずです。

 

1つは「アクセスが少ない」ということです。もう1つは「成約率が良くない」となります。「成約率が良いページ」があれば、あとはアクセス数を増やす努力をすれば良いのです。

ただ、アクセス数が少ない時期は成約率の「良い・悪い」の判断すらできません。アクセス数が多ければ、どのページが「読まれている・読まれていない」など様々な測定が可能になりホームページの見直しが容易になります。

逆に、いくら多くのアクセス数を集めることができても、ホームページ上での成約がなければ、ホームページとしての役割を果たしていないことになります。結局のところ「アクセス数を増やす」と「成約率をカイゼンする」ということは車の両輪と同じで、いずれかが欠けてしまったらダメなのです。

ちなみに、「ホームページ上での成約」とは商品・サービスのお申込み、お問合せ、登録など何かしらアクションをホームページ上で起こしてもらうことです。訪問(アクセス)してくれたが、何もアクションを起こさずに去られてしまえば、そのままホームページの存在すら忘れ去られてしまうでしょう。

それは非常に「もったいない」ことです。そこで、訪問してくれた人に対して何かしらアクションを起こしてもらい制約につなげていく必要があります。

また、成約率に関しては、何パーセントなら良いということはありません。全ては「採算が取れるかどうか?」で判断すべきです。

とにかく、「1.売っている商品・サービスが良く」「2.ネットでアクセス数を集めることができて」「3.成約率が良い」という3つの条件さえ揃っていれば、インターネットを駆使して売上を伸ばすことができるのです。

ところで、どんなに素晴らしいホームページを作成しても、アクセスを集めることが出来なければホームページの存在価値があまりないことになります。私は過去にいくつものホームページを立ち上げたことがありますが、最初の3カ月間は1日の訪問者が5人にも満たない状態であったことがあります。だから「作ればいい」というものではないのです。

 

そこでアクセス数を増やすためには、「お金を掛けずに増やす方法」と「お金を掛けて増やす方法」がありますが、次の通り大きく3つの方法があります。

1つは検索エンジン経由でアクセス数を増やす方法です。YahooGoogleなどで単語検索した際に上位表示されればアクセス数が増えます。アスセスを増やすためにSEO対策をするのです。そのSEO対策については多くの業者が実に様々な方法を提案しています。

今注目されているのは「コンテンツマーケティング」と呼ばれる情報発信型の方法です。これはターゲット層に対して有益で説得力のあるコンテンツを配信し、引き寄せ、獲得し、関係構築していくマーケティングやビジネス手法です。

検索エンジン経由のアクセス数を増やすには、とにかく時間が掛かります。1~2週間後に成果がでるものではありません。気長にやっていくしかありません。しかし、成果が上がればそれが長く続きます。この点は大きなメリットです。

 

2つ目は外部サイト経由のアクセス数を増やすことです。SNSと呼ばれるソーシャルメディアを含め外部からリンクしてもらう方法です。今ではフェイスブックやインスタグラムをはじめ様々なソーシャルメディアがあります。そういう外部サイトからリンクを張ってもらいアクセス数を増やす方法です。これはリンク元のアクセス数が多ければ効果があります。

 

3つ目は有料広告の活用です。新聞や雑誌にお金を出して広告枠を買うのと同じです。これには、メール広告、リスティング広告、純広告、ソーシャルメディア広告、アドネットワーク広告、記事広告などがあります。

 

以前、中小企業で通販事業の責任者を務めていた当時、私は全国各地のブロック紙や地方紙と呼ばれる新聞に毎週のように広告を出しました。広告出稿は広告代理店を使わなければできることではありませんでした。それがインターネットの広告に関しては、わざわざ代理店を通さなくてもネット上で簡単に出稿できるのです。

しかも、低予算で可能です。ただし、何かと複雑になってきているので機能を使いこなせるようになるまでに時間が掛かります。

アクセス数を増やす方法は次のコラムでも紹介します。次のコラムは、こちらから!

重要なことは書いた通り「採算がとれるかどうか?」です。「お金を掛けずに増やす方法」であっても貴重な時間を割くことになります。

直接的なコストの発生はなくても、時間をお金に換算すれば費用が掛かっていることと同じです。こういう点も考慮しましょう。

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