【経営コンサルタント002】 

2016年8月22日(月)

「経営コンサルト」の世界は玉石混淆です。実に様々な方がいます。だから選ぶ方も大変なはずです。コンサルタントを選択する基準、「つまりコンサルタントのどこを見るか?」については、人によってそれぞれ意見が分かれるはずです。

無意識ながらも、人はそれぞれ独自のモノサシを持っていますから。

 「コンサルタントのどこを見るか?」に関してよく耳にするのは、「そんなの本人の実績に決まっているだろ!」などという意見です。確かに、その通りです。でも「人を疑ってはいけません!」とお叱りを受けるかもしれませんが、少し疑いの目でコンサルタントをチェックする必要があります。

なぜなら、世の中のコンサルタントの多くは虚栄を張ろうとするからです。これは商売に携わる者であれば誰もが行うことであり、仕方ないことです。謙遜していては商売にならないですから。

しかし、虚栄心があまりにも強い人の場合、(コンサルタント側が発信する情報に対して)注意が必要です。

 

そう、コンサルタントが「胡散臭い!!」と指摘される大きな理由の1つは、必要以上に虚栄を張られてしまうからでしょう。

そんな虚栄を張られてしまう事例に関し、「経営コンサルタントのウソ ~フェラーリを借りてデートに行く~」と題していくつかお知らせしましょう。

 

まず1つ目ですが、コンサルタントの中には、銀座や青山など都内の一等地に事務所を構えている人がいます。「スゴイ!」と思いますか?もしそう思ったら、まさにあなたもコンサルタントの策略通りです。

中には本当に事務所を構えている人もいますが、殆どはバーチャルオフィスです。ここで私が書いているコンサルタントとは、会社勤めしているサラリーマン・コンサルタントではなく、独立している個人を指しています。

そういう個人がわざわざ家賃の高い東京の銀座や青山などに事務所を借りる必要があると思いますか? 毎日のように都内で研修を開催している、あるいは近くに住んでいるなどの理由でもない限り必要ないはずです。

もし事務所を借りる必要があれば、自宅近くに借りれば十分なはず。そうすれば、週末に仕事する際も何かと便利ですから。現に私はそうしています。

 

少し前に「パナマ文書」の一件が話題になりました。あれは租税回避するためにタックス・ヘイブンと呼ばれるケイマン諸島やバージン諸島などの国や地域にカタチだけの事務所を設けることです。

あのカタチだけの事務所と同じで、見栄を張り、体裁を取り繕うためか、月に数千円を払って、銀座にバーチャルオフィスを構え、追加で電話の転送(秘書)サービスを利用している人が少なくないのです。

そうすれば住所は「東京都中央区」で、電話番号も「03-」となります。

東京から遠く離れた地方に住んでいるのに、あたかも東京の一等地に事務所を構えているかのように繕い、それを名刺に記載し、ホームページ上に公開している人が少なくないのです。

だから、「せっかく銀座に来たから、コンサルタントの〇〇さんの事務所に立ち寄ってみようかな?」などと思い立ち電話をしたところ、わずか1-2分のご挨拶の申し出さえもお断りされるはずでず。

それは当たり前ですよね。だって本人は遠方に住んでいて、そこにはいないし、事務所もないのですから・・・。

 

今は、パソコンやスマホを駆使すれば簡単に情報が入手できる時代です。

バーチャルオフィスを銀座にしたところ、経営コンサルタント本人に対するチェックは容易です。「〇〇から講演に呼ばれた!」「〇〇新聞社の取材を受けた!」といった本人の活躍ぶりを調査するのは意外と簡単です。

だから、見栄を張るために銀座に事務所を構えても、わざわざデートのためにフェラーリをレンタカーしていくような感じではないでしょうか? 後に相手に見透かれることになるし、もしかしたら猜疑心を芽生えさせてしまうだけかもしれません。

次に2つ目の例です。「10年間で1,500社にコンサルをしてきました!」などと本人が報告する実績数についてです。これもとても厄介です。そもそも“コンサルという仕事の定義”が人によってマチマチなため、1回電話で話をした相手も数に含まれてしまっているかもしれません。

もしかしたら、ちゃっかりとゼロを1つ多く付けている人がいるかもしれません。

 

3つ目に移りますが、「お客さまの声」というのも、コンサルタントに限らず要注意です。「お客さまの声」というのは、殆どのケースにおいて見せ方を工夫した単なる「広告」です。世の中には様々な広告があります。雑誌などに使われる「タイアップ」と呼ばれる手法では、広告主からお金を貰って「記事風」にして上手にアピールします。

また、芸能人と一緒に「パチリ!」と写真を撮って記事にしてくれる雑誌もあります。さらに、この世の中には、ブロガーに「〇〇は素晴らしい!」などと書いてもらうサービスなども多くありますが、「お客さまの声」ビジネスもあるのです。いわゆるサクラを提供してくれるサービスです。

コンサルタントは守秘義務を伴う仕事にもかかわらず、まるで物販会社のようにわざわざ「お客さまの声」欄を設けて、他人に頼んでアピールしてもらう人も少なくありません。

自分で「私は・・(スゴイ)(〇〇分野の第一人者)・・・です!!」と主張すると自画自賛となるので、他人に言ってもらう方が確かに良いのですが、コンサルタント本人の手を通じて公開される「お客さまの声」は、単なる広告と思っていた方が良いでしょう。

 

さらに4つ目を追加しますが、実績のすり替えがよく行われます。会社の業績アップを個人の実績にすり替えてしまうコンサルタントがいるのです。これは、「A社:3億円9億円」「B社:5億円18億円」などとコンサルティング実績をアピールすることです。

コンサルタントが1回訪問した、あるいは1-2回研修を行った程度にも関わらず、化粧品の「ビフォーvs.アフター」の広告の如く、都合の良い時期の会社の売上を対比させて、あたかも自らの実績のように情報公開する方やり方です。

 

他にも、様々な方法があるのですが、既述の通り虚栄を張られてしまうと、コンサルタントに関する実態については、一見なかなかわからないでしょう。

 

では、このような実態を踏まえると、どのようにコンサルタントを選別すれば良いのでしょうか?

 

実際にはとても難しいのですが、結局のところ一般の会社が採用時に評価するのと同じように、本人(コンサルタント)が主張する実績をそのまま鵜のみにするというよりも、「社歴」がリスクを軽減させる1つの重要な指標になると考えています。

「どこの大学を出た」という学歴は殆ど関係ないでしょうが、社歴は社会人として本人の能力形成(キャリア形成)に大きく影響します。つまり「どんな会社で、どんな仕事を、どのような立場で行ってきたか?」ということです。

 

とはいうものの、「有名な企業に勤めていた人」が良いわけではないのでご注意下さい。「寄らば大樹の陰」で同じ会社にずっと安泰していたような人よりも、波瀾万丈のキャリアを積まれた人の方が経験豊富で「収穫」が大きいはずです。

娘さんの嫁ぎ先を選ぶのであれば、「寄らば大樹の陰」で大企業にずっと安泰していた方を選ぶかもしれませんが、コンサルタント選びは別物です。

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とにかく、ちゃんとした会社で理論を習得した一方で、泥臭い経験を積み苦労もされた方が良いでしょうね。

もちろん、社歴にウソをつかれてしまっては元も子もありませんが・・・。

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